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サイゾースタッフ
チーフエディター/佐藤彰純
エディター/北村千晶
デザイナー/cyzo design
Webデザイナー/石丸雅己※
広告ディレクター/甲州一隆
ライター(五十音順)
竹辻倫子※/田幸和歌子※
長野辰次※/平松優子※
プロデューサー/川原崎晋裕
パブリッシャー/揖斐憲
※=外部スタッフ
ビジュアルとしてのラジカセを徹底的に愛でる本『ラジカセのデザイン!』
ラジオとカセットデッキがドッキングしたラジカセは、かつてオーディオ家電の花形だった。
どこでもお手軽に音楽を持ち運べるという点でヒップホップやストリート・シーンで重宝され、80年代カルチャーの発展に大きく寄与したと言えるし、また基本的に録音機能を備えているということで「放送をカセットテープに録音する」という行為を一般化させ、コンテンツの個人消費活動の萌芽となったという点で、ポストモダン的に極めて重要なアイテムだと言える......とか、そういう難しいことは抜きにして、ラジカセのデザインの面白さを楽しんじゃおう、というのが本書のコンセプト。
全編にわたり、著者にして家電蒐集家の松崎順一氏のラジカセ愛が炸裂している。あ、ちなみに上記の文章は知ってるワードをそれっぽく並べただけです。間違っていたらすんません。
で、ラジカセの歴史は1960年代初頭に始まるようだが、本書で取り上げられているラジカセは70年代半ばから80年代半ばの期間に生産されたものが中心。
この時代のラジカセ業界には、「とりあえず搭載できる機能は可能な限りブチ込む」という流行でもあったのだろうか、あれこれ細かいツマミが付いた妙にメカメカしいものが多い。カセットデッキ部分を取り外し、ウォークマンのように使用することが可能なハイブリッドなラジカセ。そして、ラジオだけでなくテレビも見られるラテカセ。逆にモダンデザインの影響を受けた、妙にポップ&チープなデザインのものなど、まさしく百花繚乱。

恐竜的進化を続けるラジカセのラインナップが、ラジカセ黄金期の活気を思わせる。写真をなんとなく眺めて、「どういう機能を持っているのだろう」などと想像するだけでもワクワクしてくるラジカセばかりだ。
そこには、シンプルで誰にでも分かりやすいデザインに傾きがちな近年の家電にはない魅力と熱気が満ちている。著者はデータベース的な薀蓄には価値を見出さず、技術とアイデアの塊であるラジカセの存在そのものを楽しんでいるかのように、軽快な語り口でさまざまなラジカセを紹介してくれるのも、そんな時代の空気を読者に感じて欲しいからなのだろう。
家電という存在そのものがエンタテインメントだった時代の高揚感とは、こんな感じだったのだろう。その感情こそ、今の日本人が忘れかけている「技術」に対するロマンと憧憬だというのは言い過ぎだろうか。
古き良き時代、と言ってしまうと、懐古趣味と思われてしまうかもしれないが、「あんなことができるかもしれない」「こんなこともできるかもしれない」と、「技術」に対して夢も希望もあった時代の空気に触れられる本書。ぜひご一読アレ。
どうでもいいけど、ラジカセって正面から見ると、E.T.の顔みたいだよね。
(文=有田シュン)
『E.T....ともだちぃ...』
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