タランティーノも大絶賛! 実在の犯罪一家を描いた『アニマル・キングダム』
#映画
(c)2009 Screen Australia, Screen NSW, Film Victoria,The Premium Movie Partnership, Animal Kingdom Holdings
Pty Limited and Porchlight Films Pty Limited.
「絆」が2011年の漢字に選ばれたように、東日本大震災以降、人と人とのつながりの重要性が改めて見直されている。今週は、家族や仲間といった身近な人間関係の意味を、異なる時代、異なる状況で描き、現在の私たちに問いかける2本の話題作を紹介したい。
1月21日に封切られる『ALWAYS 三丁目の夕日’64』(2D/3D上映)は、西岸良平のマンガを実写映画化した人気シリーズ第3作。前作『ALWAYS 続・三丁目の夕日』(07)から5年後の昭和39年、高度経済成長期の東京下町。小説家の茶川(吉岡秀隆)は、身重の妻ヒロミ(小雪)、高校生になった淳之介(須賀健太)と仲良く暮らしているが、新人作家に人気を奪われ、実家からも重大な電報が届くなど、心穏やかでない。茶川家の向かいで、鈴木(堤真一)と妻トモエ(薬師丸ひろ子)が営む鈴木オートは、順調に事業を拡大中。住み込みで働く六子(堀北真希)の恋で、にぎやかな町内に新たな騒動が持ち上がる。
幼少時に茶川に引き取られた淳之介が高校に入学し、集団就職で青森から出てきた六子が結婚を意識する年頃、といった登場人物たちの成長ぶりに、シリーズのファンなら感無量のはず。3作続投となる山崎貴監督はシリーズ初の3Dで製作。上空から眺めた東京タワーが飛び出してくるショットも印象的だが、総じて自然な奥行き感のおかげで、ノスタルジックな昭和の街並みにタイムスリップしたような感覚を楽しめる。過去2作を未見なら、ぜひDVDなどで事前に鑑賞しておくことをおすすめしたい。最新作でそれぞれ人生の転機を迎える三丁目の住人たちが織りなす笑いと涙と感動のドラマを、より深く味わえることだろう。
真っ当に生き人情味あふれる人々の関係を描いたのが『三丁目の夕日』シリーズなら、それとは対極に位置する”犯罪者一家”を題材としたクライムドラマが、同じく1月21日公開の『アニマル・キングダム』だ。オーストラリア・メルボルンに暮らす17歳の少年ジョシュアは、母の死後、祖母ジャニーンの家に引き取られる。だが、同居するジャニーンの息子たちは、強盗や麻薬密売などの凶悪犯罪で生計を立てており、彼女が実質的に悪事を仕切っていた。一家の犯罪に巻き込まれたジョシュアは、証言を迫る警察と密告を疑う家族によって追いつめられていく。
実在の犯罪一家をモデルに、少年の葛藤と成長を描くオーストラリア映画。ジャニーン役を演じたジャッキー・ウィーバーが2010年アカデミー助演女優賞にノミネートされ、クエンティン・タランティーノも2010年のベスト3に挙げるなど、インディーズ作品ながら高い評価を獲得。出演陣のうち日本で知名度があるのは刑事役のガイ・ピアースぐらいだが、本国では定評のある実力派がそろい、迫真の演技を繰り広げる。ジャニーンが生きるために選択する”行為”は、若者の成長を描く物語で定番の要素に通じる。やはり劣悪な家庭環境で生きようとあがく若者を描いた園子温監督の『ヒミズ』(公開中)と見比べると、違いや共通点が浮かび上がり、鑑賞後の感慨が増すはずだ。
(文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉)
『ALWAYS 三丁目の夕日’64』作品情報
<http://eiga.com/movie/55987/>
『アニマル・キングダム』作品情報
<http://eiga.com/movie/57283/>
まさかの第3弾。
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