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ITライター柳谷智宣の「賢いネットの歩き方」第3回

炎上注意! SNSやTwitterで個人情報をバラまくべからず

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 最近、「炎上」が問題になっている。炎上とは、ネット上で特定の発言や状況に話題が集中して拡散することを意味する。刺激的な内容であれば、TwitterやSNS、ブログなどを介して爆発的に広まるのが特徴だ。炎上の引き金になる内容は多岐にわたるが、カンニングや飲酒運転、万引き、いじめなどの行為を自慢するために投稿し、第三者によって広められることが多い。その際、ネットの住民たちによって、個人情報を根こそぎ晒され、実害が出ることもある。

 ネット住民による、この個人情報の収集能力は恐ろしく高い。Twitterで失言があった場合、その過去の投稿をすべてチェックし、ユーザー名などのプロフィールも元に個人を特定しようとする。たとえ本名で利用していなくても、特定するための手がかりは無数にある。食事を取ったお店、友人と撮影した写真、投稿に付随する位置情報などなど。同じユーザー名で、mixiやFacebookなどを利用していれば、そちらから詳細な個人情報が漏れることもある。一旦炎上すると、数万人から数十万人が目にするので、通常のネット検索では見つからない情報からも特定されてしまうことがある。

 7月にはアメリカのファストフード店で客に出すためのレタスを踏んでいる写真を投稿したユーザーがいたが、大炎上して即身元を特定される事件があった。その後、このユーザーは解雇されている。日本でも多数の事例が発生しており、特定されたユーザーが、退学や解雇に追い込まれることも多い。

 明らかな犯罪行為を全世界に公開するのは、炎上して当たり前ともいえる。しかし、本人は炎上するとは思っていない投稿が炎上することも頻繁に見受けられる。例えば、電車で席を譲ってくれない人やいびきをかいて寝ている人を写真付きで晒すケースや、写真がなくても、有名人を目の前で見て誹謗中傷したり、犯罪行為を肯定する投稿も炎上を招く。ここは、常識とかモラルといったバランスの問題になるので線引きは難しいが、下手なことは投稿しないほうがいい。

 また、このネットリンチというべき現象は、無視できない弊害も起こしている。問題の原因ではない、別人に被害が及ぶことがあるのだ。炎上したユーザーの投稿をしらみつぶしにチェックした時に、本文や写真に現れる友人や家族関係にも調査の手が伸びる。完全にとばっちりだが、その際に突っ込みどころのある投稿が見つかると、炎上ユーザーの知人はやっぱりそんな人物だった、として拡散してしまうのだ。ネットに流れてしまった情報は削除することができない。将来にわたって、カンタンに検索されてしまう状態になるのだ。人によっては、就職や結婚に支障が出てしまうこともあるだろう。

 対策としては、ネットには個人情報をなるべく出さないことが重要だ。モラルに反するような投稿はしない。危険人物とはつながりを切る、といったことも有効。筆者も知人にはそのようにアドバイスするのだが、「それでは天気の話しかできない」と返される。それは確かにその通りなのだが、炎上したり、炎上に巻き込まれた時の被害は計り知れない。プロフィールの内容を特定されないように変更したり、GPS設定を切るなど、最低限の対策はしておきたい。バカな投稿をしたことがあるなら、そのアカウントは削除して、新たにやり直すといったことも検討することをお勧めする。
(文=柳谷智宣)

最終更新:2012/11/12 14:19
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