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鮫肌文殊と山名宏和、と林賢一の「だから直接聞いてみた」 for ビジネス

CMでよく見る「続きはWebで!」は不親切ではないか?

 サイゾー新ニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます!

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CMでよく見る「続きはWebで!」は不親切ではないか? – Business Journal(12月11日)

東京ガス「WEBで」って言われてもどこみたらいいの?
(「東京ガスHP」より)

 人気放送作家の鮫肌文殊氏と山名宏和氏が、知ってトクもしなければ、自慢もできない、だけど気になって眠れない、世にはびこる難問奇問を直撃解決!する連載「だから直接聞いてみた」。月刊誌「サイゾー」で連載されていた同企画(宝島社より単行本となって発売中!)が、ビジネスジャーナルにて復活! 

 今週は、鮫肌文殊氏が、テレビCMで使われる“あの常套句”について、疑問を投げかけた!

[回答者]東京ガスお客様センター 様

 だいたい私が、パソコンでこういう原稿を書き始めたのもつい2年ほど前からなのだ。10年使っていたデスクトップがクラッシュしてしまい、ノートPCと一緒に買い換えたのを機会に、手書き原稿からパソコンでの原稿書きに変えた。それまで、スマホレベルで出来る事(仕事のメールのチェックなど)をわざわざデスクトップでやっていたのだ。

 ケータイは未だにガラケー。機械オンチなもんで、新しいツールが日本全国津々浦々、小学生でも持ってるくらいまで普及したタイミングでやっと恐る恐る使ってみる……って感じ。音楽好きだけど、iTunesでダウンロードもしたことないし。昔ながらの、タワーレコードで試聴してから買うスタイル。存在自体が完全にガラパゴス化している(笑)。

「テレビの番組企画」っていう、ハードではなく「番組でどんなスカタンな企画をやっていくか?」ってソフトを考える今の仕事じゃなかったら絶対にIT原始人として、立ち行かなくなっていただろうなあ。信じられないかも知れないが、テレビの世界じゃまだ手書きの放送作家がいる。私も、ついこの間まではテレビ原稿っていう、局にあるテレビ台本用の原稿用紙に、手で書いて渡していた。それを担当番組のADがパソコンで打ちなおしてデータ化するのである。その作業にかかる時間の分だけ、ほかの作家より締め切りが早めに設定されていたのであった。

 そんなIT原始人だからこそ、今、パソコンを使えないお年寄りの方々の気持ちは誰よりもわかるつもりだ。特に、最近のテレビCMの常套句になっているあのナレーション。「続きはWebで!」。あれ、はっきり言って「パソコンを使わないような人は置いていきますよ!」宣言を企業側がしているようなもんじゃないのか。いったい企業側はあれについてどう考えているのだろうか?

 だから直接、「続きはWebで!」って「ガス・パッ・チョ」のCMをやっている東京ガスお客様センターに聞いてみた。

『「続きはWebで」ってCM。パソコンが出来ないユーザーは、どうすればいいんですか?』

担当者 あの、趣旨としてはCMの15秒という限られているものですので、その先のご案内をできる媒体として普及しているインターネットを使ったもので詳しくご案内をするというような趣旨で「続きはWebで」というようなご案内をしております。

――パソコンができない人は「東京ガス使っちゃダメだよ!」といったようなことじゃないんですか?

担当者 いえいえ。決してそういったつもりはございませんでして、広い観点でご案内しておりまして。(CMでの告知に)電話番号などが載っていないというのは、確かに不親切なことでございますよね。はい。そういったご意見があるといったことでお控えは致します。

――こういった問い合わせは今までなかったんですか?

担当者 はい……。私が知る限りは初めてでございます。確かにお話を伺いますとWebを使われないお客様も数多くいらっしゃると私個人的にも思います。貴重なご意見で……。この度ご不便をおかけして申し訳ございません。

――若い層は取り込んで、上のパソコンを使えない世代は、蔑ろにするというのは、なんか不親切だなと思いました。

担当者 ご不快な思いをさせてしまい申し訳ございません。そういった観点からは親切心に欠けていたかと存じます。申し訳ございません。しっかりと書面にして、こういったご意見があったということで、今後の制作に活かせていきたいと思います。

 実は最初、若い女の人が出て対応してくれたのだが、難しい要件だと思ったのか、すぐに上司らしき年配っぽい男の担当者に代わってのこのやりとりだった。

 聞いてみて思ったのは、送り手側は意外と「気がついてない」のだなあ、ということだ。

 世の中全体も「続きはWebで!」が、「♪あたりまえ体操~」になってしまっている。

 自分のやっている番組でも「詳しいことは番組のホームページで要チェック!」なんてナレーションを安易に書いてしまいがちなのであるが、この担当者と同じように「親切心にかけていた」かもとちょっと反省したのでありました。

 ……てなことを書いているこの連載自体が、よく考えたらWebでしか見れないんだよな。もしあなたのまわりで、「続きはWebで!」ってのに憤ってるお年寄りがいたら、このページをプリントアウトして是非見せてあげてください。よろしくね!
(文=鮫肌文殊)

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最終更新:2012/12/18 17:29
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