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経済破綻の引き金か……中国社債デフォルト第1号は、大気汚染が原因だった!?

a0011_000303.jpgイメージ画像(「足成」より)

 中国で、史上初となる社債のデフォルト(債務不履行)が発生した。社債を発行していたのは、太陽光発電関連メーカー「上海超日太陽能科技」で、3月7日に期限を迎えた約15億円分の利息が支払えなかったのだ。昨年には、太陽光パネル中国最大手「サンテックパワー」が破産したばかりだが、ほかにも中国には多くの太陽光発電関連の企業が、破綻の危機に瀕しているという。


 中国の太陽光発電の新規導入量を見ると、2013年は1130万キロワットと前年の約3倍に急拡大しており、初めて世界の首位に立っている。世界の新規導入の約3割を中国が占める計算である。

 数字だけを見れば、中国の太陽光発電業界は拡大しているように見えるが、「新規導入の多くは、企業が抱える在庫の処分を目的とした政府主導の救済措置によるもので、利益にはつながっていない」と指摘するのは、広東省ブロック紙社会部記者だ。

「中国製太陽光パネルは、価格競争力を武器に世界でシェアを伸ばしてきたが、欧米で反ダンピングのやり玉に挙げられた結果、サンテックパワーをはじめとする多くの企業が苦境に陥った。そこで、中国政府は太陽光パネルの内需拡大を図ったが、PM2.5や黄砂のおかげでよほど田舎に行かない限り、日照量はほとんど期待できない。また、太陽光パネルの盗難事件も多発しており、防犯対策を行うと採算が合わなくなる。太陽光発電業界には、ほかにも瀕死の企業が数多いが、そのほとんどは数年内に淘汰されるのでは」

 クリーンエネルギーである太陽光発電は、人の心も空気もクリーンではなければ成り立たないということか。それにしても、大気汚染が原因で中国経済が破綻したとしたら、こんな皮肉なことはなかろう。
(文=牧野源)

最終更新:2014/03/13 15:00
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