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週刊誌スクープ大賞

情緒的な安倍批判ではなく、今後のための検証を! 元名物編集長が「邦人人質事件」報道を斬る

hung150201.jpg「週刊ポスト」2/13号

今週の注目記事
・日本人人質関連記事
「よく頑張ったよ、後藤健二さん」(「週刊現代」2/14号)
「安倍官邸と大メディア『政府批判は“非国民”』恐怖の盟約」(「週刊ポスト」2/13号)
「『イスラム国残虐映像にすくんだ平和『日本』」(「週刊新潮」2/5号)
「後藤健二さん書かれざる数奇な人生」(「週刊文春」2/5号)
「完全ドキュメント イスラム国に翻弄された安倍官邸24時」(「フライデー」2/13号)

・「北朝鮮人民軍にゲイ・カップル激増中 衝撃キス写真」(「フライデー」2/13号)

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・「巨人ドラ1小林誠司とポスト・カトパン宮澤智アナ『連泊密愛!』」(「フライデー」2/13号)

・「『ピケティ』来日の折も折『21世紀の資本』重要データに間違い発見」(「週刊新潮」2/5号)

・「錦織圭とコーチが受けた『人種差別』」(「週刊現代」2/14号)

 今週もイスラム国の人質事件のニュースでほぼ持ち切りだから、ほかには順位をつけるほど目ぼしいものはない。よってイスラム国関連以外は順位をつけず、「面白い順」に並べてみた。

 テニスの全豪オープンは第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)が第6シードのアンディ・マリー(英)を7-6、6-7、6-3、6-0で破り、2年ぶり5度目の優勝を飾った。

 錦織圭は準々決勝で前回大会の覇者・バブリンカに敗れ、残念ながら4強には入れなかったが、戦いぶりに安定感と自信がついてきたことが見て取れた。

 日本では彼の健闘に拍手を惜しまなかったが、現地では少し違う反応だったと週刊現代が報じている。

 「アジア人としてはよく頑張ったね」というものだそうである。米スポーツ誌「スポーツ・イラストレイテッド」でテニスを専門に取材しているジョン・ワーサイム記者はこう話す。

「日本では大人気だと聞いていますが、正直に言って、錦織は海外のテニスファンの心はまったく掴んでいません。というより、誰も錦織に興味がないんです。(中略)では、なぜ錦織の試合が喜ばれたか。それは彼が負けたからでしょう。欧米人は自分たちのスターに懸命に立ち向かった末に敗れる、いいアンダードッグ(負け犬)が大好きなんです」

 これを「人種差別」だと言っていいのか私には疑問だが、13年の全仏オープンで地元フランス選手と戦った錦織が大ブーイングを浴びたりしたことはあった。

 こういうことはテニスだけではなく、サッカーでもよく見られることだ。そうしたアウェイでの戦いに勝ち抜かなくては一流の選手とはいえないだろう。

 だが錦織は、これまで性格的におとなしく、格上の相手と対戦すると飲み込まれてしまうことがよくあった。その彼の弱味を見つけ出し、徹底的に精神的にも鍛え上げたのが、今のコーチのマイケル・チャンである。彼はアメリカ生まれだが、両親は台湾からの移民だった。兄のカールがいう。

「悲しいことだが、アメリカではアジア人に限らず、白人以外はみなある程度の差別を受けるんだ。たとえ才能があっても、それは免れない。弟のマイケルも、『絶対に成功しない』と言われ続けたよ」

 しかし、そんな偏見がマイケルの闘争心に火をつけ、誰よりも強いメンタルを作り上げ、17歳3カ月という史上最年少で全仏オープンを制覇するのだ。

 世界ランクも2位にまで登り詰める。だが、それほどのチャンでも、コートを駆け回る姿についた渾名は「バッタ」「ドブネズミ」だったという。

 そんなチャンが錦織に言い含めるのは「たとえフェデラーだろうと、お前の道を邪魔する奴はすべて敵だ」ということだ。自分を信じ、勝つのは自分だという強い気持ちを持たなければ、世界のトップには立てない。

 いまやテクニックだけではなく精神的にも強くなった錦織が、些細な偏見や差別にへこたれることなどないはずだ。現代の記事はまったくの杞憂に終わるはずである。

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