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週刊誌スクープ大賞

【名古屋女性殺害事件】19歳女子大生だけじゃない! 増え続ける「殺すのは誰でもよかった」殺人

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今週の注目記事・第1位
「『安倍の国民を虐殺する』恐怖ゲームの代償」(「週刊ポスト」2/20号)
「安倍総理の選択は正しかったのだろうか」(「週刊現代」2/21号)
「この『火あぶりの刑』を見よ」(同)
「後藤健二さんが私たちに遺したもの」(同)
「後藤健二さん実兄・後藤純一氏慟哭手記『弟が生きた証を残したい』」(「週刊文春」2/12号)
「ムハンマド侮辱風刺画で警察出動 徳島在住30代男性に『殺害予告』」(同)
「池上彰『イスラム国 後藤さん処刑の論理』」(同)
「日本に宣戦布告!『イスラム国』狂気の残響」(「週刊新潮」2/12号)

第2位
「心に魔物を育てた老女殺害『名大女子学生』19歳の履歴書」(「週刊新潮」2/12号)

第3位
「『山口組百年記念式典』に完全密着!」(「アサヒ芸能」2/12号)

第4位
「『高倉健の最期』養女が始めて綴った!」(「週刊文春」2/12号)
「高倉健さん『伝説の授業』を入手」(「週刊現代」2/21号)
「未発表ヌードを発見 児島美ゆき」(同)

第5位
「酔い潰れた私はみずほ幹部行員にレイプされた」(「週刊ポスト」2/20号)

第6位
「本誌はなぜ『謝罪広告』を掲載するのか」(「週刊文春」2/12号)

 今週は各誌、それぞれの特色を生かした記事が出てき始めた。もちろんイスラム国関連が多くページを占めるが、それも各誌の主張が独自色を持ち、読んでいてうなずけるところもあれば、首を傾げざるを得ないものもあるが、それは後で触れる。

 さて、文春に1ページ大のお詫びが載っている。幸福の科学の大川隆法氏が、教祖の立場を利用して宗教的儀式を口実に、女性秘書に性的行為を強要していたという記事を平成24年7月19日号に掲載したが、事実に反していたのでお詫びするという文面。

 文藝春秋松井清人社長と、週刊文春新谷学編集長名である。

 だが、さすが文春。次ページで4ページにわたって「本誌はなぜ『謝罪広告』を掲載するのか」などの問題提起特集を掲載している。

 文春側は、記事作成までの経緯をつづり、当事者には所在不明で取材できなかったが、十分に取材を尽くし教団側のコメントも掲載しているとしている。

 そして、この記事の掲載後に訴えてきたのは幸福の科学で、大川教祖自身ではなく、その理由も「教団の名誉が毀損された」というものだ。したがって「教団と大川氏は“別異の人格”であるため、原告である教団の名誉を毀損したことにはならない」と裁判で主張したという。

 その主張は一審では認められ文春側が勝訴したが、二審では記事の真実性は証明されておらず、「大川の全人格に対する社会的評価は幸福の科学と直結する」として名誉毀損を認め、文春側が敗訴している。

 1月23日、最高裁で文春の上告を認めない決定が下され、文春側の敗訴が決定した。

 ここからが本題になる。文春が掲載したお詫び広告の文面、見出し、活字の大きさも裁判所の指示通りで「本誌の自発的意思で書かれたものではない」とし、謝罪広告の掲載命令は憲法19条が定める「思想および良心の自由」に反する。自発的意思に基づかない謝罪を国が強制するのはおかしい、と問題提起しているのだ。

 民法の権威と呼ばれた幾代通上智大学法学部教授の「ここまでの強制をすることは(略)、人間としての不遜の誹りを免れないと思う」という言葉を引用し、奥平康弘東大名誉教授の「媒体などが心から謝罪する気になって、自発的におこなう希な場合をのぞけば──『良心の自由』に違反すると思う」という言葉を引き、「民主主義的な国で裁判でお詫びを強制している国はほとんどありません」と、田島泰彦上智大学教授に言わせている。

 なぜそうなるかといえば、1956年、最高裁大法廷判決が「謝罪広告は憲法に違反しない」という判決を出したからだが、60年も前の判例だし、その時にも2人の裁判官が反対意見を述べているではないかと主張する。

 このことから、今の名誉毀損裁判のあり方や賠償額のおかしさへと及んでいくのだが、謝罪広告についてこのように誌上で反論したものは、私が知る限りほとんどないのではないか。

 このことは雑誌協会全体で議論を深め、法務省へ申し入れすべきだろう。私の時代は謝罪広告の大きさや文字の指定などはなかったから、仕方なく謝罪するときも、できる限り小さく虫眼鏡で見ないとわからないぐらいの活字にして、風俗記事の下に入れたりしたものである。

 してみれば、私には「良心」がなかったということになるのか。今は不自由な時代になったものだ。文春頑張れ!

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