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AKB48川栄李奈の卒業に残る“やりきれなさ” ピーク期を前にグループを去る彼女はどこに向かう?

【リアルサウンドより】

 3月26日のAKB48単独コンサート『AKB48春の単独コンサート~ジキソー未だ修行中!~』内で行われた人事異動発表で、川栄李奈の卒業が明かされた。この数年間、グループの時期中心メンバーを期待されるポジションに立っていた彼女の卒業は、メンバー間のパワーバランスだけで考えるならばいかにも尚早に見える。本来ならば今後、AKB48の代表的存在として大舞台に立つ未来もあったはずだ。そのような、巨大グループの一員としてのありえたはずのキャリアは、彼女個人の芸能人としての知名度を高める意味でも、AKB48自体のこの先数年間を見据える意味でも大きなものになったに違いない。

 彼女が目に見えて頭角を現し始めたのは2012年、当時のAKB48チーム4に昇格(再組閣によってその年のうちにチームAに異動)し、5月発売の26thシングル『真夏のSounds good !』で初選抜入りを果たす。同年の指原莉乃withアンリレ名義の『意気地なしマスカレード』では、「指原莉乃主体の楽曲なのに指原自身がセンターにいない」というギミックの中でセンターポジションを託され、この頃より雑誌等での露出も目立つようになっていく。その流れの中で彼女の存在感は2013年に数段上に引き上げられ、4月放送の『めちゃ×2イケてるッ!』(フジテレビ系)の期末テスト企画に端を発した「バカキャラ」の盛り上がり、そして選抜総選挙での25位獲得へと続いていく。川栄が頭角を現すのと時期を同じくして前田敦子、篠田麻里子、板野友美らグループ初期を支えたメンバーがグループを離れ、それを継いだ渡辺麻友ら中心メンバーのさらに次代をうかがう位置に彼女はいた。現在でも渡辺らが引き続きAKB48グループの核にいることを考えれば、昇格からの年数がさほど長いわけではない川栄のAKB48での最盛期はまだ先だったのだろう。

 川栄の卒業という決断に大きく影響したのが、昨年の握手会襲撃事件であることは間違いない。ここではその詳細をあらためて振り返ることはしないが、この事件は握手会に限らず、あるいは「アイドル」というジャンルであるかどうかに限らず、「現場」というものが演者とオーディエンスとの信頼によって成り立っていること、そしてイベントの規模が大きくなり、介在する人々の数が多くなればなるほどそこに悪意が混入することも避けがたく、「現場」がある意味で非常に脆いものでもあることを露わにした。また、先月の卒業発表時の川栄のコメントからは、それでも握手会というイベントを全メンバーにとって必須のものと認識せざるを得ない、ファンを含めた48グループの力学としての難しさも垣間見えた。いずれにしても、彼女がごく当たり前に歩めたはずのAKB48メンバーとしてのキャリアが狂わされたことは残念でならない。

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