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KIRINJI・弓木英梨乃、楽曲重視のギターテクとは? ゲス乙女。や『けいおん!』をリアレンジ

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弓木英梨乃

【リアルサウンドより】

 KIRINJIメンバーであり、ギタリストの弓木英梨乃が、5月1日よりYouTubeにて「YUMIKI’s GuitArrange Studio」という番組をスタートした。定評のあるギターテクニックと独自のセンスを持って、原曲とは別のベクトルへとリアレンジするという試みの番組である。

 先日公開になった第一回目は、ゲスの極み乙女。「猟奇的なキスを私にして」。呪文的に耳に残るタイトル詞と、同バンドの持ち味であるエキセントリックな楽曲展開が聴く者にインパクトを与える同曲であるが、ファンク&ディスコ調アレンジを施し、耳に馴染みのよい軽快なポップスに昇華させている。

#1「猟奇的なキスを私にして」(YUMIKI’s GuitArrange Studio)

 右チャンネルでは軽快なカッティングを中心としたコードワーク、左チャンネルではピック弾きと指弾きを使い分けながら、単音弾きのオブリガードと時折フックとして入る小技フレーズが盛り込まれている。ヘッドフォンで聴くとその違いがより解るだろう。ヤマハの銘器、SA(セミアコ)とSG(ソリッド)の使い分けによる音色の違いも注目だ。

ゲスの極み乙女。 – 猟奇的なキスを私にして

 原曲ではAメロの無機質なピアノの分散和音とスラップ・ベースの後ノリ具合の絡みが独特の味となっているが、弓木アレンジではそのニュアンスは残しつつもスマートにまとめている。対になっているように感じられる2本のギターだが、小節アタマに右のギターがジャストに入っているのに対し、それを追うように左のギターが微妙にアタックをずらしながら、というように右から左へと流れていくようなフレージングが絶妙だ。

 KIRINJIのメンバーとしても活躍する弓木だが、特に派手なプレイを魅せるわけでもなく、技巧派というわけでもない。元々シンガーソングライターという部分もあってか、あくまで歌を邪魔しない、楽曲を重視したアレンジの一環としてのギタープレイという趣である。

 ビートルズを聴いて、ロックに興味を持ち、ギターを始め、ジョージ・ハリスンを完全コピーすることに没頭したという。ジョージといえば、「もっと評価されるべきギタリスト」として必ずといっていいほど名前があがる人物。歌のバックとして、楽曲に彩りを与えるサウンド・コンポーザーとしてのギターは絶品なのである。

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