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ある日突然、産んでいないはずの“息子”が出現! 中国・体外受精をめぐるミステリー

taigai001体外受精で2人の娘と1人の息子を授かった王さん

 中国出身で香港在住の大金持ちのおばちゃん・王さんは今、あることに悩んでいる。自分では産んでいない「息子」がある日突然、目の前に現れたが、その子どもには戸籍がないため、学校に通えないのだ。上海の地元紙「澎湃新聞」(9月4日付)が伝えた。

 王さん本人が同メディアに伝えたところによると、彼女は深センの病院に勤務する張医師と同意の下、体外受精によって2人の娘をもうけた。その後2人は別れたが、5年たったある日、王さんは知らない女性から突然、おかしな電話を受ける。

「生後8カ月になる、あなたの息子が、私のところにいる。10万元(約200万円)払って、引き取ってほしい」

 その女性が送ってきた子どもの画像を見ると、確かに自分の親戚の子どもにそっくりだった。自分の息子だと確信した王さんは、子どもを引き取ることにした。念のためDNA鑑定をしてみると、99.99%で母子の関係という結果が出た。

 王さんは「自分の卵子は張医師との間にしか受精させていない。子どもが自分と母子の関係であるならば、父親は張医師のはずだ」と主張。しかし、相手の張医師は一貫して認めない。そのため、王さんは張医師を訴えたが、裁判所は張医師が男児の父親である証明となるものがないと、王さんの訴えを棄却した。

 しかし、なぜこんな複雑なことが起こったのか?

 2人の出会いは2000年、王さんは不妊症を疑って病院に通院していた。そんな中、不妊治療の専門医である張医師と知り合う。王さんいわく、「当時、私はかなりの美人だったし、億を超える資産を持っていたの。病院を出る時、張医師は視線で私を誘惑してきたわ」。検査の結果、王さんには先天的な不妊原因があり、卵細胞は正常であるが、受精しても着床しないことが判明した。

 王さんはその後、張医師から自分と子どもを持たないかと提案され、同意。同棲を開始し、豪邸を購入した。ほどなく2人は体外受精のプロセスに入り、01年には代理母が無事に長女を出産。2年後の03年には受精卵を王さんの体に戻し、自ら次女を出産した。

 しかし、次女が誕生してから張医師との関係は悪化。すると、しばらくして張医師は失踪してしまう。

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