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故・水木しげるさんが周囲を脅していた!?「死んだら化けて出るぞ」に編集者「楽しみに待っています」

sigeru1204『人生をいじくり回してはいけない』(筑摩書房)

『ゲゲゲの鬼太郎』を生んだ漫画家の水木しげるさんが、11月30日に多臓器不全のため93歳で逝去した。

 昨年12月に心筋梗塞で入院、今年2月の退院後は仕事復帰もしていたが、さすが「妖怪の父」、親しい編集者らには「死んだら化けて出るぞ」と冗談を言っていたという。

 15年以上も水木さんを担当していたことがある元編集者によると「水木先生は、遊び心に溢れていて、3年ぐらい前から似たようなことを言っていたんです。俺が死んだら楽しみにしてろよ、とか。最後の会話も春ごろにそんな語らいだった」という。

「水木さんの大ファンで息子に“きたろう”と名付けた人がいたことがわかると、わざわざその人に大きな“目玉親父のぬいぐるみ”をプレゼントしていました。人との関わりも大好きだったんでしょう」

 一方、二等兵として第二次世界大戦時に従軍していた水木氏は、一貫して安保関連の法改正に反対というスタンスだった。戦場で戦局が悪化した際、上から突撃して玉砕しろとの命令が下り、兵隊たちが「なんでそんな死に方を」と嘆いていた実話を述べたりもし「日本を再び、戦争に巻き込んではいかん」と口ぐせのように言っていた。同時に原発推進の風潮に「便利すぎる世の中は、必ず文明に仕返しされる」と嘆いていたが、その思いは風刺的な作品群にも表れていた。

 近年、水木さんの作品を担当したことがある別の編集者によると「安保法案反対の漫画を描きたいとおっしゃっていたこともありましたが、執筆ペースは落ちていたので、体が許さなかったのでしょう」という。

「石ノ森章太郎さんとは思想で意気投合していたようで、両巨星が生きていれば、コラボして反戦漫画を描いたと思います」(同)

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