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実は『ルパン三世』も…マンガ・アニメの最終回が“微妙”なことになってしまう理由とは?

torauma_160308.jpg『人気マンガ・アニメのトラウマ最終回100』(鉄人社)

【本と雑誌のニュースサイトリテラより】

 最終話といえば、『新世紀エヴァンゲリオン』の「世界の中心でアイを叫んだけもの」が有名だが、週刊マンガ誌などで連載されていたマンガ、テレビで放送されていたアニメや特撮ドラマは、時として、読者や視聴者を置いてきぼりにして終わってしまうことがある。『人気マンガ・アニメのトラウマ最終回100』(鉄人社)によれば、このような微妙な最終回が生まれる背景には3つのパターンが存在するようだ。

 ひとつ目は、大量に張った伏線を回収できなくなってしまったパターン(エヴァはこの事例に該当する)。ふたつ目は、諸般の事情で打ち切られてしまったパターン。そして、制作者のモチベーションが切れてしまうなどトラブルが起きたパターンの3つである。

『男一匹ガキ大将』『俺の空』『サラリーマン金太郎』などのヒット作で知られる本宮ひろ志も、かつて伏線回収不可能なマンガを描いたことがあった。それは、1973年から連載を開始した『大ぼら一代』(集英社)という作品。硬派な主人公・山岡太郎字が、岡山の不良たちとケンカを重ねながら成り上がっていく話だが、話が進むにつれて展開はどんどんエスカレート。終いには、ライバルである島村万次郎が軍隊を操り日本を独裁、主人公がその独裁者に立ち向かっていくという、不良マンガの枠を大きく超えた展開にまで発展する。最終回では、その独裁者が倒されて終わるのだが、話の畳み方が分からなくなったのか、敵が倒されたのちに日本全土を巨大地震が襲い、日本が崩壊したところで「完」となるトンデモ展開を迎えたのであった。

 本宮といえば、ヒット作『男一匹ガキ大将』も、作者は終わらせるつもりで、一度は「完」と書かれた原稿を用意したのにも関わらず、編集者の意向で無理矢理ストーリーを引き延ばされた過去をもつ。人気がある作品は作者の意志だけでは終わらせられないパターンも多いが、往々にしてそういう時には、このような伏線回収不可能なケースが出てきやすいのだろう。

 また、伏線回収不可能ではなく、「伏線を回収する気がない」というパターンの最終回も存在する。2009年にテレビ朝日系で放送されていた『仮面ライダーディケイド』だ。平成仮面ライダーシリーズ10周年を記念してつくられた本作の最終回は、これまでの平成仮面ライダーが全員登場し、彼らと主人公とのバトルシーンが描かれた。絶体絶命の状況に陥った主人公が銃撃を受けてしまうところでラストシーンとなるのだが、その時、画面にはあるテロップが大写しに映し出される。その文字は、「ライダー大戦は劇場へ」。最終回で露骨に「続きは映画館で」をやってしまったのだ。その後、あまりにもあからさまなこの宣伝手法は視聴者から多くの批判を浴び、テレビ朝日はBPOからの審査を受けることになっている。

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