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『あさが来た』“ナル様”で注目、瀬戸康史が母性本能をくすぐる理由

【リアルサウンドより】

 NHK連続テレビ小説『あさが来た』で女子大学校設立に奔走する元女学校教員、成澤泉を演じる瀬戸康史は、この作品で“ナル様”と呼ばれ、ディーン・フジオカ演じる五代友厚が他界した後のいわゆる“五代ロス”を埋める役柄を担ったとして話題となっている。

 瀬戸の『あさが来た』の初回登場は1月30日、女子のための教場を作りたいというヒロインのあさが、レストランで義理の弟・榮三郎と銀行支配人の平十郎に相談しているときに、同じレストランで妻と食事をしていたのが成澤で、後にあさと出会う運命を感じさせる場面になっていた。

 実際に成澤があさに出会うシーンは、2月12日に放送された。瀬戸は、頻繁に銀行に来ては女子行員だけを見ているため、行員たちからは「ふやけたワカメの男」と呼ばれ、汚い恰好なのに眼だけギラギラしているため不審がられているという役。しかし、あさは情熱にほだされて、邪見にはできない。人間的なアツさと可愛げ、人を引き付ける魅力がないと成立しない役でもある。

 しかも成澤は、あさに「あんた何者だす?」と聞かれた瞬間に、滋養不足でふらついてあさにもたれかかったり、あさの家で風呂に入りながらの議論が白熱し、裸のままで飛び出したりと、何が出るか予測不能な人物である。女性の教育や活躍のために奔走する人物という意味では、五代様と重なるが、成澤はエネルギッシュすぎるほどのキャラクターですみ分けもできている。また、情熱が先走り、身なりには構えなかった成澤が、あさから洋服をプレゼントされ、一変して紳士になるシーンなどを見ると、女性を応援しているようでいて、女性に救われる役でもある。こうした部分が、瀬戸本人もインタビューで「理想の男性像というよりも母性本能に訴えかける方向で行かせてもらおうかと思っています」(週刊女性2016年3月15日号)と語っているように、視聴者の「母性本能」に訴えかけ、話題になったのだろう。

 瀬戸には、『ミュージカル テニスの王子様』で注目を浴び、『仮面ライダーキバ』の主人公・紅渡役を演じ、NHK大河ドラマ『江〜姫たちの戦国〜』に森蘭丸役で出演したという経緯がある。テニミュに代表される2.5次元ミュージカル、仮面ライダーに代表されるヒーローものに出演するのは、いまや若手イケメン俳優の王道ともいえる。そんな王道を経て、大河ドラマに出演し、現在は朝ドラで注目を集めているというのは、「若手イケメン俳優」という枠組みからひとつ抜けて、幅広いファン層を獲得してよりメジャーな存在に変わる段階にあるといえよう。

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