指原莉乃ならトップ合格!? ずる賢いアイドルを決めるデスゲーム(?) 『堕イドル』レビュー
『別冊少年マガジン』にて連載中のマンガ『堕イドル』(原作:ガクキリオ、漫画:山口アキ/ともに講談社)の第1巻が12月9日に発売された。各誌でデスゲームマンガも展開されるようになり、やや食傷気味という人もいるが、そこにアイドルという要素を入れることでやや新鮮さも出ている。
主人公はマイナーアイドルユニットでリーダーを務める・銀山幸(かなやまこう)。ある日、「堕ちたアイドル」を集めて行われる「堕イドル・オーディション」に強制参加させられてしまう。銀山が参加することになった理由は、街でたまたま少ししゃべっただけの男・灰峰を彼氏だと勘違いされ、「アイドルのくせに彼氏とはけしからん!」という感じ。
ゲーム主催者の意図も正体もまだ明かされていないが、彼氏がいるという理由だけで“落ちた”扱いし、アイドルを命を賭けたゲームに参加させるという狂いっぷりは、ちょっとしたことでネットやSNS上が炎上してしまったりする、現実のオタクとどこか重なるところを感じて少し怖い。主催者側は、理屈が通じないヤバいやつである、という表現にうまくつながっている部分もあると思う。
さて、そんな成り行きで、銀山は灰峰と共にオーディションという名のデスゲームに挑んでいく。ゲーム内容は説明されるが、クリア条件は明示されない。これこそが『堕イドル』の醍醐味。出題者の意図を読み取り、適切な行動をとってゲームを行うことこそがクリアのカギになるのだ。
「歌やダンスなど何かをしてアイドルとしての魅力をアピールしてください」と出題されても、ただ上手に歌ってダンスをすればクリアになるわけじゃない。「カラオケで歌って」と出題されても、高得点をだせばクリアになるわけじゃない。“堕イドル”らしいふるまいを考えなければならない。ここで銀山を助けるのは、これまた実は超キレ者だった灰峰。すぐさまゲームの意図を見抜いて、銀山に的確な助言をしていく。
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