真顔で「maybe」連呼の衝撃…木村拓哉があり得ないほどクサいのにかっこ良い『プライド』
木村拓哉さんの出演した“月9”作品を辿っていく『キムタ9』。6回目は2004年放送の『プライド』を回想したいと思います。
2004年の木村さんやSMAPの活動を振り返ってみると、この年はシングルが発売されていません。ただ前年の2003年に日本史に残る大ヒットとなった『世界にひとつだけの花』が発売。同年、木村さんは映画『ハウルの動く城』で声優に挑戦し、ドラマ『GOOD LUCK!!』(TBS系)で主演を務めています。説明不要の人気を得て、安定期に入った頃……とでも言いましょうか。
美しすぎる竹内結子との関係に日本中から聞こえた「ジリジリ」と「イライラ」
“里中ハル(木村拓哉)は実業団のアイスホッケーチーム『ブルースコーピオンズ』のキャプテン。アイスホッケーへの情熱はあるものの、恋愛に対してはどこか冷めていて、真剣に女性を愛そうとはしない。しかし、ある日出会った普通の会社員・村瀬亜樹(竹内結子)のまっすぐな心に触れるうち、いつしかハルの高い“プライド”は溶けていく。ところが、2年以上、音信不通になっていた亜樹の恋人(谷原章介)が海外から帰国することになり、一度は結ばれたはずの二人の関係性が崩れてしまうことに”
本ドラマの平均視聴率は25.2%。「キムタクが出ればドラマはヒット間違いなし」という法則が根付いており、キムタクパワーでアイスホッケーという、日本ではそれまで日の目を見なかったスポーツを一気にメジャーに格上げさせました。
リンクの上でも外でもやたらと一緒にいる、木村さん、坂口憲二さん、佐藤隆太さん、市川染五郎さん、佐藤浩市さんのブルースコーピオンズメンバーが登場するシーンは多く、男臭満載のドラマ『プライド』が面白かったポイントはいくつか挙げてみましょう。
まずはドラマ史上に残るほど、木村さんのセリフがクサかったということ。念のため再度記しておきますが、昔のドラマとは言っても2004年、世は平成です。
ハル:オレが嫌い?
亜樹:嫌いも何もまだ会ったばかりで……。
ハル:じゃあ、いっぱい会えばいいか。
亜樹:それは……。
ハル:そうすれば、好きになるよ? オレのこと。maybe君は俺を好きになる。
……君は俺を好きになる? キムタク以外の男が吐いたら、とりあえず「そこで歯ぁ食いしばれ」と言ってぶん殴るでしょうね。この台詞が許されるのは日本一のモテ男だけ……いや、木村さんを持ってしてもドラマの中だけ。
そして問題の「maybe」。毎回、必ずハルの台詞に登場しました。何かと言えば「maybe」。ハルと亜樹が二人で「maybe」と言い合ったり、ついには周囲の人間も「maybe」「maybe」言い出して、ドラマ内は「maybe」天国に。『HERO』(フジテレビ系・2001年~)では「ヨロシコ」、『GOOD LUCK!!』(TBS系・2003年放送)では「ぶっちゃけ」と印象的な台詞を残すのも、キムタク主演ドラマの“ワザ”というところでしょうか。
さて『プライド』。亜樹とハルのくっつきそうでくっつかない、視聴者を焦らしまくるシーンの連発に心を突かれました。ヒロインは“はっきりしない女の態度”を演じさせたらNo.1の竹内結子。この作品でも、なぜか2年間も連絡を取っていない恋人を信じて待つ「古き良き時代の女」とされていましたが、そう言いながらもハルに近づいていくという、女の最大の敵を演じていました。イライラするのに、何度も見たくなってしまうのは、竹内さんの美しさ故。
「竹内結子なら何をやってもいいよね」と、日本女性は竹内結子の造形美に平伏しました。今年放送の『A LIFE〜愛しき人〜』(TBS系・2017年)で、久々に木村さんと竹内さんのコンビを見て『プライド』を思い出した人も多いはず。
クィーンの『ボーン・トゥ・ラヴ・ユー』に乗せて贈る、氷上の決戦。男の友情や恋愛など見どころは多々ありますが、とにかく木村拓哉がクサくてかっこいい。そのひと言に尽きるドラマです。
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