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『ホラーマンガ黒塗り事件』秋田書店が苦し紛れの発言!? 雑誌協会も唖然!「再三の警告は、なかった」

『殺戮モルフ(2)』(秋田書店)

 今月12日、「ヤングチャンピオン」(秋田書店)で連載中のホラー漫画『殺戮モルフ』の原作者・外薗昌也氏が、20日発売の単行本第2巻に収録される予定だった過激なシーンが無断で黒塗りにされたことをツイート。「前代未聞です」「全く相談無しだったので、ボー然とするしかありませんでした」と語り、注目を集めている。

 外園氏のツイートに対して、多くの読者から秋田書店に対する批判が殺到。そうしたところ、当日中に外園氏から「ヤングチャンピオン編集さんが青くなって飛んできました 行き違いがあり、非礼を詫び、仲直りしました」と報告された。

 外園氏の説明によれば、黒塗りの理由は「倫理委員会かや再三警告来ていて、有害図書指定されたらアウトなので、慎重になり過ぎて真っ黒にしちゃったみたいです」(原文ママ)と記されている。

 同日、外園氏はニュースサイト「ハフポスト 日本版」での安藤健二氏の取材(http://www.huffingtonpost.jp/2017/12/13/hokazono-masaya_a_23305844/)に対して「(雑誌掲載時には)日本雑誌協会の編集倫理委員会から再三警告受けてたので、残酷シーンはアミをかけて黒くし、よく見えないように処置しました。雑誌は不特定多数の人が読みますから、グロテスクなシーンが嫌いな人も多いわけで、仕方ない処置かと思いました。単行本では黒塗りは取る約束でした」と述べている。

 一段落したこの騒動であるが、事件に興味を持つ人々の間では、座間市での大量殺人事件などを背景に、日本雑誌協会が“リョナグロ”への規制を強めているのではないか? という観測が出ている。

 果たして、日本雑誌協会から秋田書店に対しては、どんな要求があったのか。

 前述の外園氏の発言や安藤氏の記事などに記されている「再三の警告」とは、編集倫理委員会の下にある倫理専門委員会から送付される通知である。

 この通知は、青少年に不適切と思われる表現が掲載されている雑誌に対して注意を促すもの。同じ業界団体からの通知でも、18禁にすることを強く求める出版ゾーニング委員会からのものとは違い、あくまで注意を喚起する程度の性質だ。

 それが、どうして編集者が「人気作品なので、有害図書指定されたら(事実上の)発禁になり、連載も中断してしまう、それは絶対に避けたい(前述・安藤氏の記事)」と発言してしまうような事態になったのか?

 一連の業務を扱う日本雑誌協会の担当者は、言葉を選びながらも「びっくりです」と、驚きを隠せないようであった。

 ここで明らかになったのは、雑誌協会から「再三の警告」は、行われていないとのこと。

「倫理専門委員会からの通知書を9月12日付で送付しています。ここで指摘したのは、掲載誌の14号と17号。文面も通常通りのものです」(担当者)

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