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役人がスパイ活動!? 混迷する永田町に拍車

 福田首相が党首討論で涙目になるなど“永田町劇場”はますます混乱を極めている。自民党・民主党の政争は、終わりが見えない泥沼の様相を呈してきた。そんな中、いわゆる“ねじれ国会”の影響が、意外なところに被害を及ぼしているという。

「本来ならオフレコの場で出たはずの野党の情報を、与党の幹部が知っていたり、閣僚に筒抜けになっているんです。ほとんどスパイ行為ですよ」(国会担当記者)

 閣僚が国会内を歩く際、その後ろを追いかける記者と役人の姿を見ることができる。彼らは閣僚の発言を常時ウオッチする“番記者”と呼ばれる記者たち。その背後を、各省庁から派遣されている国会担当の職員が囲む。「この職員たちは閣僚からの質問に瞬時に回答し、国会の動向を即座に霞ヶ関に伝えるのがメインの仕事で、極めて大切な役回り」(同上)

 ところが去年の参院選以降、この各省庁の国会担当職員たちの動向が、以前とは随分変化してきているのだと言う。

「選挙前までは、民主党の動きを役人がウオッチすることなんてあまりなかったが、今ではゾロゾロと民主党幹部にもくっ付いて来るようになった。中には閣僚や与党幹部に情報を流す役人まで出てきていて、やっていることはほとんど“スパイ”活動」(同上)

 そんな中、役人たちと国会担当記者たちとの間で小競り合いが起こった。

「通常、議員の取材には“オンレコ”と“オフレコ”と呼ばれる暗黙の了解がある。“オン”の時にはメモを取ったり、ICレコーダーで録音したりするが、“オフ”の際にはただ聞いているだけなので、基本的には外に漏らしてはいけないという暗黙の了解がある」(別の国会担当記者)

 しかし、オフの際にチラチラとメモを取っている人物がいたというのだ。以前から記者の間では“要注意人物”とされていたようだが、その日は程なく記者から「何をしているんだ」との声が上がったという。メモにはオフの内容がビッチリと書かれていた。その人物は参議院の職員だったという。暗黙の了解を破ったことに記者は激怒。「なぜ、そんなことをするんだ」と胸倉をつかむ事態にまで発展。役人は「勉強の一環」とか細い声で説明。涙目で謝罪したそうだ。

「同様の事態は今回の日銀人事でも起こった」と民主党担当記者は呆れ顔で話す。「民主党幹部がオフで喋った内容のメモ書きが与党側に回っており、武藤、田波、渡辺と、人事案を拒否することが事前に漏れ伝わっていたんです」 (前述の記者)

 何もかもがうまくいかずに、破れかぶれの様子の政府と与党。次の選挙まで果たしてもつのか?
(高田学)

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最終更新:2008/04/18 17:37
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