日刊サイゾー トップ > 芸能  > サエキけんぞうが語る「地下アイドル」の魅力(後編)
桃井はるこはピストルズ?

サエキけんぞうが語る「地下アイドル」の魅力(後編)

momoiharuko.jpg地下アイドル・桃井はるこ

前編はこちら。

──1970年代のいわゆるパンクブームと、現在の地下アイドルシーンとの共通点についてお聞かせ下さい。

「地下アイドルにセックスピストルズのような反体制的な思想はもちろんないんですが、先に述べた『自己プロデュース力』という点においては、非常に似通ったものを感じますね。それから、『自己実現をしたい』という湧き上がってくる強烈な欲求がある。

 ただ、パンクムーブメントを支えたのは男たちであったのに対し、地下アイドルの主体は当然女性たちです。例えばディアステージ(秋葉原のライブ、ヲタ芸イベントスペース。カフェ&バーも常設。サエキ氏がプロデュースする地下アイドル・古川未鈴も所属)は女性社長による自治体として組織されていますが、この構造は、男性によって裏側から支配されていた従来のアイドルとは、対極に位置します。彼女たちのそうしたメラメラした自己実現欲求がパンクっぽいんですね。

 ビートルズが女の子の『キャー!!』という歓声で出てきたものとするならば、地下アイドルは男性ファンのヲタ芸によって育てられている。男女が完全に反転したその世界が、非常に面白いんです」

──今後地下アイドルは、かつてのパンクブームほどの大きなムーブメントになるのでしょうか?

「確かに今、アキバブームは一段落して少々飽きられている感もある。しかし、それもまたパンクと状況が似ていて、パンクが持っている『8ビートをただ早めただけ』という音楽性は、「長続きするわけね~だろ」と、当初は否定されたんですよ。セックスピストルズが出てきた時に、これほど巨大な存在になると言い切れた人は、まずいないと思います。

 でも、新しい表現形態が結果を出すまでには、時間がかかるものです。77年に始まったパンクムーブメントの音楽的な結実が、80~81年のトーキング・ヘッズの作品だったりね。つまり表現は3~4年がかりなんだから、お客さんにも長い目で見守ってほしいですね。女の子たちは、今すぐスターになりたいらしいけど(笑)」

──音楽的にもキャラクター的にも、”ポストPerfume”を狙うかのような地下アイドルが多数現れてきています。

「『ポストPerfume』というカテゴライズはすごく悲劇的で、そう呼ばれるようなものはダメだと思っています。なぜなら、やはりプロデューサーである中田ヤスタカの存在が大きすぎる。彼は、現在のアメリカのポップス制作において非常に重要な『オートチューン』(Perfume的なロボットボイスエフェクトをかけられるピッチシフト・エフェクト)の独占輸入の商社になったわけです。「オートチューンなら中田だろう?」みたいな雰囲気が、日本のシーンにある。だからこそPerfumeは神棚に供えておくべきで、模倣するべき存在ではない。CutiePai(作詞作曲、振り付けなどのすべてをメンバー自らがセルフプロデュースしている地下アイドルユニット)にもオートチューンの曲が数曲あるために、彼女たちもまたPerfumeフォロワーとして捉えられがちですが、本来の資質は違うと思いますよ」

──2月28日には、サエキさんプロデュースによるイベント、「NEOアイドルフェスティヴァル TOgether」が開催されます。

「出演者の選出はすべて偶発的に決まっていったものなのですが、結果的に地下アイドルのルーツである桃井はるこ(アキバ系カルチャーを代表するシンガーソングライターにして声優)がいて、現在のシーンを代表するCutiePaiがいて、さらにクラシカルな魅力のある名古屋の子たちいる……と、一本軸の通ったラインナップになりましたね。アンコールでは『もっと、夢、みよう!!』という桃井さんの曲をみんなで歌います。今の地下アイドルシーンを展望できるプログラムになっていますよ」
(取材・構成=岡島紳士)

saekihuraiya-.jpg●ライブ告知
NEOアイドルフェスティヴァル TOgether
萌芽寸前!今これを見なければヤバい
femme fatale from TO-MEI-HAN

サエキけんぞうプロデュースによるアイドルイベント。東名阪から名だたる地下アイドルが集結! 当日は、氏がプロデュースしたディアステージ専属のアイドル古川未鈴による楽曲もお披露目される予定。公式サイト<http://www.together-saeki.com/

特別ゲスト/桃井はるこ
ゲスト/Cutie Pai
東京/ディアステージ・オールスター
大阪/マリードール
名古屋/Mizuka 星崎なみ 城奈菜美
DJ/ギュウゾウ(from 電撃ネットワーク)

開催/2月28日(土) 14時開場 15時開演 19時終演予定 20時物販終了
場所/東京キネマ倶楽部
チケット/前売3500円、当日4000円(共に、ドリンク別500円)

●サエキけんぞう
さえき・けんぞう 1958年、千葉県生まれ。80年、ハルメンズとしてデビュー後、パール兄弟を結成。モーニング娘。のインディーズデビューシングル「愛の種」など、多数のアイドルの作詞を手がけるほか、テレビタレント、プロデューサーとしても幅広く活動している。公式サイト<http://www.saekingdom.com/

more&more quality RED ~Anime song cover~ [Limited Edition]

『ハピ☆マテ』から『愛・おぼえていますか』まで。

amazon_associate_logo.jpg

【関連記事】 もはや風俗!? 「AKB48商法」今度の特典はアイドルの”ハグ”!
【関連記事】 日本人アイドルがイギリスから強制送還! ライブ中止に……
【関連記事】 「データを持ち帰れない!」撮影会に非難轟々 真相は……

最終更新:2009/02/26 11:00
こんな記事も読まれています

サエキけんぞうが語る「地下アイドル」の魅力(後編)のページです。日刊サイゾー芸能最新情報のほか、ジャニーズ/AKB48/アイドル/タレント/お笑い芸人のゴシップや芸能界の裏話・噂をお届けします。その他スポーツニュース、サブカルチャーネタ、連載コラムドラマレビューインタビュー中韓など社会系の話題も充実。芸能人のニュースまとめなら日刊サイゾーへ!

ページ上部へ戻る

絶対的満足度の至宝店

すべて見る

人気連載すべて見る

元木昌彦の『週刊誌スクープ大賞』

「週刊現代」「FRIDAY」の編集長を歴任した"伝説の編集者"元木昌彦による週刊誌レビュー

“元アウトローのカリスマ”瓜田純士、かく語りき

“元アウトローのカリスマ”瓜田純士の最新情報をお届け! 嫁・麗子も時々登場。

トンデモ海外ニュース

世界中のびっくり珍事件をお届け。世界はやっぱり広かった!

深読みCINEMAコラム『パンドラ映画館』

最新作・話題作から珠玉の掘り出しモノまで、毎週1本必観の映画作品を徹底レビュー

じゃまおくんのWEB漫クエスト

マンガレビューブログ管理人じゃまおくんが、インターネットに埋もれる一押しマンガを発掘!

イチオシ企画

【日刊サイゾー/月刊サイゾー】編集・ライター募集のお知らせ

現在「日刊サイゾー/月刊サイゾー」 編集部のスタッフを募集しております。
写真
特集

ジャニーズ新体制始動でざわざわ

TOKIO城島結婚で山口が電撃復帰に現実味!?
写真
人気連載

城島茂と菊池梨沙…破局も近い?

今週の注目記事・第1位「巨人『鈴木尚広』と『美...…
写真
インタビュー

岡野陽一『R-1』で刻んだ爪跡

 3月に行われた『R-1グランプリ』(関西テレビ系)決勝で、観覧客からひときわ大きな...
写真