日刊サイゾー トップ > 社会  > “夢とロマン”を追及して一攫千金 今、「財宝引き揚げビジネス」が熱い!?【5】

“夢とロマン”を追及して一攫千金 今、「財宝引き揚げビジネス」が熱い!?【5】

marks01.jpgマークス氏がコロンブスの大西洋横断を
再現したことを紹介する「週刊朝日」の記事
(1962年)。

【1】はこちら。
【2】はこちら。
【3】はこちら。
【4】はこちら。

●カリスマ海洋考古学者 ロバート・F・マークス氏インタビュー

「サルベージとは、歴史に新しい息吹を吹き込む作業なんだ」

 本文でも名前が出てきた、RST社とコンサルティング契約を交わしている米海洋考古学者のロバート・F・マークス氏。世界的な海洋冒険家で、トレジャーハンターでもあるが、日本メディアへの露出は極めてまれだ。今回、本格引き揚げ作業が進む中、フロリダ州にあるRST社の現地法人と国際電話をつなぎ、インタビューを敢行、サルベージの現場の実情を聞いた。

―現地の様子について、聞かせいただけますか?

マークス(以下、マ) ケープカナベラル(フロリダ)の現場は、比較的街から近いので快適だよ。作業海域も港から10マイルと近く、海上でなく毎晩陸地で眠って出勤できている。ただ、スペースシャトルの打ち上げが……。

―スペースシャトル?

 そう。ケープカナベラルにはケネディ宇宙センターがある。シャトルの打ち上げ前1週間は、この海域からは離れなくてはならない決まりでね。作業が滞るよ。

―天候はいかがでしょうか?

 欧州へ向かうメキシコ湾流とカナダから降りてくる寒流がぶつかると、海がすごく荒れる。そんな状態が、1年の半分ほど続くんだよ。

―バハマの現場は?

 バハマ海域は、世界中でも最も多くの竜巻が発生するエリア。竜巻は突然現れて数秒で船を破壊するから。ほんと、恐怖だよ。

―聞くだけで、大変そうですね。

 仕事が山積みでね……。政府から山ほどの許可証を取得するところから始まって、ダイバーや技師、船員の選出をしたり、アル中や大麻と無縁の船長も探すのにも苦労した(笑)。船という狭い空間で、大勢のクルーとうまくやっていける温厚な人たちをね。

―作業をしていて、最近いちばん驚いたことは?

 ケープカナベラル沖では、ロシア船がNASAの打ち上げを常時モニタリングしているんだよ。ある日、私がアメリカ領海外で作業していると、突然巨大なロシア潜水艦が浮上してきた。驚いたよ。

―え? 拿捕されたとか?

 いやいや(笑)。船員のひとりが腹痛を起こしたとかで、手当てをしてくれと言われてね。薬をあげたらケロっと。お礼にウォッカを6本もらったよ(笑)。

―はぁ……(笑)。バハマでは何か?

 バハマは現在もジャマイカやメキシコから麻薬が密輸されてるんだ。『マイアミ・バイス』で見るような大きな船が高速ボートに麻薬を積み替え、75ノットの速さで、ここから米本土に運ぶわけさ。そんなボートにうっかり近づくと我々を海上警察と間違え逆に襲ってくることもある。そういう事態を想定して、こちらも武装しているけど。命がけだよ。

―今までそういう危険な局面に遭ったことは?

 あるよ(笑)。過去にそういうケースで命を落としたクルーは相手側だけなので、ご安心を。

●魅力は刺激とご冒険心 サルベージはお金じゃないよ

marks02.jpgロバート・F・マークス(写真いちばん左)。
1936年生まれ。海洋考古学者。
アメリカのスキューバ・ダイビングの先駆者でもあり、
その技術と知識を生かして、数々の沈没船や
財宝の引き揚げに成功している。歴史や考古学・
沈没船等の分野での著書は60冊以上。
4月に『コロンブスそっくりそのまま航海記』
(朝日新聞出版)が刊行された。

―今回、引き揚げが見込まれる財宝の金額は?

 今回のターゲットであるマラビアス号は、過去に一度、財宝の一部を引き揚げた経緯があるんだ。こいつは、New World(大航海時代に新たに発見された土地に対する当時の呼称)からスペインに向かう途中で沈没した、たくさん船の中のひとつ。その中でも2番目に大きいので、最低でも2500万から5000万ドル(約25~約50億円)にはなると考えている。それ以外にも、周辺に何隻も沈んでいるガリオン船のデータもあるので、そこから出てくる財宝も加えれば数字は拡大すると思う。

―サルベージの何に魅力を?

 刺激や冒険心だね。毎朝私は海岸を歩く。漂着している古いコインや珍しいもの、つまりヒントを見つけにね。この間は10ドル札を見つけたよ(笑)。陶器の破片なんか見つけたら立ち止まって、「最後にこれを手にした人は誰だったのだろう」と思いめぐらせる。私にとってサルベージはリッチになる手段ではなく、歴史に新たな息吹を吹き込む作業なんだよ。理解してもらえないことが多いけどね。

―将来的に、日本近海でもサルベージの計画はありますか?

 あるさ! もともと私は長崎周辺で、マカオと日本を往復していた黒船をサルベージしたいと思っていたんだ。ただ日本では海洋考古学に関する法律が整備されていないので、それが可能になる日まで、信頼できる日本のパートナーと他地域で一緒に作業を続けることにしたんだ。それが今というわけ。

―今回、いちばん手に入れたいものは?

 幼少のキリストを抱く等身大の聖母像が、今回の沈没船の中にある可能性が高いんだ。それが見つかればねぇ……。もう、最高に幸せだよ!
(文=浮島さとし/「サイゾー」7月号より)

コロンブスそっくりそのまま航海記

コロンブスになりきって!

amazon_associate_logo.jpg

【関連記事】 ビジネス的にはヤバくても……ナゼかオモロいAMラジオの実情(前編)
【関連記事】 EXILEの「ハロプロ化」に見るそのビジネス的な展望とは?
【関連記事】 ネットビジネスで”一獲千金”の罠! 儲けの仕組みと違法性

最終更新:2009/06/24 18:00
こんな記事も読まれています

“夢とロマン”を追及して一攫千金 今、「財宝引き揚げビジネス」が熱い!?【5】のページです。日刊サイゾー芸能最新情報のほか、ジャニーズ/AKB48/アイドル/タレント/お笑い芸人のゴシップや芸能界の裏話・噂をお届けします。その他スポーツニュース、サブカルチャーネタ、連載コラムドラマレビューインタビュー中韓など社会系の話題も充実。芸能人のニュースまとめなら日刊サイゾーへ!

ページ上部へ戻る

絶対的満足度の至宝店

すべて見る

人気連載すべて見る

元木昌彦の『週刊誌スクープ大賞』

「週刊現代」「FRIDAY」の編集長を歴任した"伝説の編集者"元木昌彦による週刊誌レビュー

“元アウトローのカリスマ”瓜田純士、かく語りき

“元アウトローのカリスマ”瓜田純士の最新情報をお届け! 嫁・麗子も時々登場。

トンデモ海外ニュース

世界中のびっくり珍事件をお届け。世界はやっぱり広かった!

深読みCINEMAコラム『パンドラ映画館』

最新作・話題作から珠玉の掘り出しモノまで、毎週1本必観の映画作品を徹底レビュー

じゃまおくんのザオリク的マンガ読み

マンガレビューブログ管理人じゃまおくんが、世の中に埋もれる過去の名作マンガを発掘!

イチオシ企画

【日刊サイゾー/月刊サイゾー】編集・ライター募集のお知らせ

現在「日刊サイゾー/月刊サイゾー」 編集部のスタッフを募集しております。
写真
特集

TBSヤラセ発覚で、民放各局が冷や汗?

TBS人気番組で相次いで発覚したヤラセ問題。民放はみんなやってる!?
写真
人気連載

バラいろダンディで広告離れ露呈

 2014年4月から“オトナの夜のワイドショ...…
写真
インタビュー

2018年の日本映画を英国人Pが語る

 是枝裕和監督、安藤サクラ主演作『万引き家族』はカンヌ映画祭パルムドールを受賞、国内...
写真