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EXILEの「ハロプロ化」に見るそのビジネス的な展望とは?

exilegatakusan.jpgもう誰が誰だか……

 先日、7名の新メンバーを迎えると発表したダンスユニット、EXILE。先月25日にメジャーデビューを果たしたばかりの弟分的ユニットJ Soul Brothersと”合体”し、ボーカル2名、ダンサー12名の大所帯で再スタートを切る形だ。これに対しては、EXILEの所属レコード会社エイベックスの松浦社長のブログが、増員反対派のファンの書き込みで”炎上”するなど、音楽業界、ファン双方に波紋を呼んでいる。

 一方、水面下では相当以前から動きがあった、という証言もある。

「J Soul Brothersのメンバー数名がEXILEと合流するという話は、半年以上前から聞いていました。J Soul Brothersのメンバー5名が今年初めに舞台『あたっくNo.1』に出演したのですが、まだ知名度の低い彼らの”課外活動”としては異例という印象でした。演劇活動に力を入れているEXILEと、何らかの形で連動した動きだったと考えるのが自然です」(イベント関係者)

 数年前には人気の頭打ちもささやかれたものの、新ボーカリストTAKAHIROの加入後、一昨年末には人気バラエティ番組『めちゃイケ』(フジテレビ系)との連動企画「オカザイル」でお茶の間に浸透。さらに昨年はベスト盤を3枚リリースするなど、CDセールスも好調なEXILE。今回の大量増員劇は、上り調子の時期にあえて”次の一手”を打ったという面もあるようだ。あるレコード会社関係者は、これを「EXILEのハロプロ化」と形容する。

「ここ数年のEXILEは、歌やダンスだけでなく、舞台興行やメンバーの俳優業への進出、あるいは『月刊EXILE』などの定期メディア刊行など、活動の多角化に力を入れています。それを支えているのが、ファンクラブにも入っている熱狂的な女性ファンの存在。メンバーの増員は、こうしたコアファンの数を少しでも増やすことを狙った戦略と見られます」(レコード会社関係者)

 人気凋落がささやかれるハロプロであるが、グッズ販売や手堅いコンサート興行で、一定の利益を出し続けていると言われる。各メンバーに固定ファンがついており、それをいわば足し算の論理でプロジェクト全体の収益につなげるビジネス構造だ。EXILEの場合も、人気の波に左右されにくい、こうした安定的な活動体制を狙っているという見立てだ。

 ちなみに、一部では「アコギな商人集団」と呆れられながらも、メディア界でのEXILEの評判はけっして悪くない。

「彼らは一言でいうと売れっ子ホスト軍団なんです。礼儀正しくて気遣いもできるので、こちらもいい気持ちになってしまう。リーダーのHIROはカリスマ店長といった感じで、メンバーの挙動に目を光らせています」(音楽雑誌関係者)。

 現時点では、不満の声が強い今回の増員劇。EXILEはいずれ今回の件も、”あの時は叩きのめされました。しかし今は……”と、涙のサクセスストーリーとして語るのだろうか。
(玉井光太郎)

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最終更新:2009/03/14 08:00
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