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【元木昌彦の「週刊誌スクープ大賞」第27回】

9.11米同時多発テロ くすぶり続ける”第7ビル崩落”の疑惑ふたたび

wtc.jpg「週刊朝日」1月22日号より

●第27回(1月4日~1月12日発売号より)

第1位
「WTC(世界貿易センター)ビルは爆破解体された」(「週刊朝日」1月22日号)

第2位
「民主党議員 決死の告発集会『助けて!小沢さんが怖いんです』」(「週刊現代」1月23日号)

第3位
「小沢VS.検察 最終戦争」(「週刊朝日」1月22日号)

佳作
「現代の肖像 中山美穂」(「AERA」1月18日号)

 永田町では、小沢一郎幹事長の一挙手一投足に注目が集まっている。民主党の実質の最高権力者であることは周知の事実になってきたが、今いちばんの見物は、土地取引をめぐって収支報告書に4億円以上不記載だった疑惑をめぐる検察とのバトルの行方である。

 この土地購入の疑惑追及は、週刊誌が先頭を走っていたが、このところは新聞が、検察からのリーク情報なのだろう、「小沢危うし」に傾きつつあるように思われる。

 「週刊朝日」(朝日新聞社)は、新聞のそうした書き方に反旗を翻し、検察のやり方こそおかしいと疑義を呈する。

 「小沢VS.検察 最終戦争」で、「検察のマスコミへのリークは異様である。『強制捜査着手前から検察がどんどんマスコミに情報を流し、書かせている。確信的なものはないのに、メディアを使って『小沢=悪』というイメージを植え付けようとしているんです。ゼネコンの一斉聴取ももっと早くできたのに今ごろやるのか。後付け捜査で検察が失敗した西松建設の時と同じ構図。こうしたこと自体がすでに捜査が手詰まりなことを示している』(永田町関係者)」として、今や検察批判の代表格となった元検事の郷原信郎・名城大学教授に、「(中略)政治資金規正法が開示を求めているのは、その政治家や政治団体の資金を誰が、どこの企業が提供しているのか、どのように使われているのか、ということです。その点についての虚偽記載や不記載でなければ、刑罰を科すべき犯罪であるとは言えないでしょう。今の検察捜査は、どこを落としどころに持っていこうとしているのか、先が見えない」と言わせている。

 検察は、この夏にも行われる「検事総長人事」に、民主党側から手を突っ込まれることが嫌で、参議院選挙で「民主党の過半数阻止」が、この一連の小沢追及の裏にあると読むのだ。

 小沢の政治家生命と検察の威信を賭けたこの闘いだが、もし、検察が中途半端な決着でお茶を濁すようなら、国民の間にある「司法への不信感」はさらに高まるだろう。裁判員制度の見直しを含めて、司法側こそ、重大な局面に立たされていると思う。負けるわけにはいかないはずだが。

 「週刊現代」(講談社)は、その小沢幹事長の力が強すぎて、民主党議員の中から「助けて! 小沢さんが怖いんです」と、悲鳴が上がっているというのだ。

 「現代」編集部は、現政権の問題点を指摘してもらうべく、民主党議員たちに声をかけ、一時は10人近い議員から内諾を得ていたが、直前キャンセルが続出し、結局来てくれたのは4人だった。

 決死の覚悟の彼らが語ったのは、「誰も鳩山なんか尊敬していない」「みんな小沢一郎なんか大嫌い」「菅の下なんかで絶対働きたくない」「原理主義の岡田なんか、誰がついていくもんか」と、悪口雑言いいたい放題。

 鳩山首相が最近太ったのは、幸夫人が本当はほとんど料理ができないために、これまでは、仕方なくファーストフードを買って食べていたが、首相になってから、公邸や会合でしっかり食事を摂るようになったからだという裏話は笑える。

 融通の利かない岡田外務相は、官僚が注いだ水にも、「政治主導だ。君ら官僚と馴れ合いたくない。やめたまえ」と激怒したという。

 それほど嫌なら、反小沢で立ち上がればいいのではという編集部の問いに、それは無理だと、いきなり意気消沈。一人の議員は、小沢に目をつけられると選挙で公認されないとか、議員にとって生死に関わるから、小沢には逆らえないと本音を語る。こんなふがいない連中ばかりがいるから、小沢幹事長に振り回され、藤井財務相のように、抗議の辞任をするのがやっとなのだろう。

「朝日」で、ジャーナリストの上杉隆氏は、今回の藤井辞任は、「老齢と気力の衰え、通常国会の答弁に耐えられないと判断したから」としているが、藤井・小沢の確執は、昨年の西松建設の時に決定的になり(小沢氏の代表辞任を表明したこと・筆者注)、それ以降、両者は音信不通だったと話している。

 年明け早々、政治ばかりが話題になるが、もちろん週刊誌には、読んで時間を忘れるいい読み物もある。「AERA」(朝日新聞社)の「現代の肖像 中山美穂」は読ませる。彼女は、昨年、覚せい剤事件で逮捕起訴された酒井法子と同年代。

 ミポリンの愛称で一世を風靡した。恋多き女性としても話題になったが、02年に作家の辻仁成氏と電撃結婚し、パリに移住した。孤独だった子ども時代。女優時代、自分が摩耗していくのを知って、自分磨きのために、カナダへ語学留学したり、キューバで踊りを習ったり、小説も書いた。そして溺れる者が縋るように辻氏と会い、結婚して子どもを産んだ。パリでの意外な質素な暮らしなど、もっと読みたくなる佳作。

 今週の「AERA」は、これ以外にも、中国で起業した日本人のルポや、就職情報会社が大学生9,287人からアンケートをとった「人気企業ランキング」など読ませるものが多い。ちなみに一位はANAで2位がJTBグループ、3位が資生堂である。

 タイトルを見たとき、今週の1位はこれかと思わせたのが、「フライデー」(講談社)の「黒木メイサ『元カレKENと衝撃の一夜』」だったが、見てみると残念ながらイマイチ。

 「フラッシュ」(光文社)の表紙には「FLASHが変わります!元気が出る週刊誌宣言!」と特筆大書してあるが、表紙も中身も、さして変わった様子はない。青木編集長、どこがどう変わるんですか?

 いろいろ悩んだが、1位には「朝日」の「9・11NYテロ米建築家グループが再調査要求『WTC(世界貿易センター)ビルは爆破解体された』」を挙げる。

 01年9月11日午前8時46分、アメリカン航空11便が、WTC第1ビルに激突した。あの衝撃は、これからも語り継がれていくことだろう。

 この事件には様々な謎があり、これまでも当時のブッシュ大統領を始めとする保守派が仕組んだ陰謀説まで出ているが、今回の記事は、趣を異にしている。

 第1と第2ビルが、わずか1時間ほどの間に崩れ落ちたことは知られているが、その近くにあった第7ビルも崩壊していたことは、あまり報じられていない。

 昨年暮れに来日した米建築家のリチャード・ゲイジ氏は、「私たちは科学的な確たる証拠で確認をしました。その証拠は、WTCのビル崩壊が爆発物を使った制御解体だったことを示していたのです」と語っている。その理由は、子どもにも分かることだという。第7ビルは47階建てなのだが、すべてが崩壊するまでに約7秒しかかからなかった。それも、最も大きい抵抗がかかるはずの真下に向かって、左右対称に崩れていった。そうなるためには、コアとなる支柱が各階で崩壊と同時に、タイミングよく爆破によって取り除かれていなければ無理だというのだ。

 これらは火災による崩壊では起きえない現象。さらに、崩壊したビルの基礎部分で、溶けた鋼材が見つかった点に注目し、ジェット機燃料による火災では、それほどの高熱になることはないとする。ゲイジ氏は、06年に「非営利団体『911の真実を求める建築家とエンジニアたち』」を立ち上げ、事件の再調査を政府や議会に求め、日本も含め千人前後の賛同者がいるそうだ。

 もちろんこうした説に懐疑的な見方も取りあげながら、最後にゲイジ氏にこう語らせている。「私たちに論はありません。あるのは証拠だけです。(中略)それによって、罪を犯した責任者が明らかになるでしょう」

 世紀の大犯罪は仕組まれたのか? 遺族の悲しみとともに、この事件の真相追及は、まだまだ終わることはない。
(文=元木昌彦)

motokikinnei.jpg撮影/佃太平

●元木昌彦(もとき・まさひこ)
1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。

【著書】
編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか

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最終更新:2010/01/12 16:53

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