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「適材適所」考え、鳩山前首相が尖閣諸島に永住!?『号外!! 虚構新聞』

kyokou.jpg『号外!! 虚構新聞』(笠倉出版社)

 「虚構新聞」。それは、ありそうでなさそうで、でもやっぱりあるのかもしれないけど、まさかそんなことはないだろう、という可能性世界の出来事を伝える人気ニュースサイトである。2004年に開設され、毎日数万人のユーザーが訪れている。その謎に満ちた記事の数々が、奇跡的に一冊の本になった。

 『号外!! 虚構新聞』(笠倉出版社)のいたるところで「識者」(=知の巨人)としてコメントを出している、京都帝国大学教授の坂本義太夫氏は、こんな祝辞を送っている。

「さて、星の数ほどあるさまざまな本の中で、よりにもよってこの本を手に取ったあなたは相当の秀才か相当のバカであるかのどちらかでしょう。事実この奇妙な名前の新聞を購読している全国数万の読者のほとんどは偏った秀才か偏ったバカのどちらかであるという調査結果が出ています。そして私もその一人です。もちろん秀才のほうで、です」

 その肝心の内容を、2010年度版の見出しから抜粋してみよう。

<社会>「東京地裁 メンズブラ着用で解雇は適法」、<社会>「路面からメキメキど根性風太が話題に」、<科学>「探査機”はやぶさ”回収カプセルはハズレ」、<社会>「痴漢専用車両設置 滋賀県・竹生島鉄道」<国際>「”私がパウロを操った”飼育員告白に衝撃」――。

 これを見ただけでもグッと引き込まれるものがあるが、中身をよく読んでみると、同時期に実際に起こった出来事や事件を上手く捉えており、非常に完成度が高い。

 中でも完璧と言えるほど完成度が高い記事が、「”適材適所”の鳩山前首相が尖閣諸島に永住へ!?」。

 これは、民主党が鳩山前首相に尖閣諸島最大の無人島、魚釣島、中国名で釣魚島に派遣・永住を依頼するという内容だ。

 おおよその見方としては、「これは一見、『奇策』のようだが、親中派の鳩山氏が尖閣諸島を有人の島、しかも対中関係を友好に舵を切った鳩山氏が住んでいるとなれば、中国も軍を派遣して島を占領するような強行措置に出る可能性は低くなると見る向きが強い」とし、鳩山氏本人の意向については、「”魚釣島に永住することで、領有問題が世間の望む方向で解決すれば、首相復帰の民意は確実に高まると言っておけば快諾するだろう”と政府関係者は楽観的に考えている」としている。

 さらに、最後は「鳩山さんは若干アレな人なんで気づいていないかもしれないけど、まあ古来、こういうのを”島流し”って呼んでたよね」と、ある官僚が語り、締めている。 
 
 その発想力の素晴らしさ、具体性に感動するとともに、鳩山氏が尖閣諸島でのほほんとテントを張って生活している様子を想像して、思わず声を出して笑ってしまった。

 新聞というだけに広告もちゃんと入っており、「『誰でもなれる総理大臣入門』(鳩山由紀夫著、友愛出版/600円」、「弱酸性雨入りシャンプー”デメリット”」、「フネ、帰ってきてくれ 波平」など、短くも圧倒的な破壊力がある言葉に、ぜひ注目してもらいたい。

 一体、世の中の何が本当で何が嘘なのか。あなたは、真実を見抜けているだろうか。
(文=上浦未来)

●UK(ゆー・けー)
1980年、京都市生まれ。虚構新聞社社主。英国オックスブリッジ大学教養学部修士課程修了。大学院生であった04年、虚構記事を定期配信するウェブサイト「虚構新聞」設立。同年、某ネット雑誌がおこなった優良サイト紹介企画の「テキストサイト・日記部門」で、並みいる老舗サイトをおさえて金賞を受賞。以来現在まで本当のような嘘のような虚構記事を数々発表し、ネット界隈をにぎわせている。
虚構新聞<http://kyoko-np.net/

号外!!虚構新聞

これで笑い納め!

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最終更新:2011/01/04 12:03
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