日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 「ビックリマンチョコ」今昔物語
【バック・トゥ・ザ・80'S】Vol.9

貼って貼られて貼り返されて!? 「ビックリマンチョコ 悪魔VS天使シール」今昔物語

DSC02992.jpg

アナログとデジタルの過渡期であった1980年代。WiiもPS3もなかったけれど、ジャンクでチープなおもちゃがあふれていた。足りない技術を想像力で補い、夢中になって集めた「キン消し」「ミニ四駆」「ビックリマンシール」……。懐かしいおもちゃたちの現在の姿を探る! 

 天使、お守り、悪魔の三勢力が織りなす壮大な神話的ストーリーを描いたシール入りチョコで、日本全土に一大ブームを巻き起こした「ビックリマンチョコ 悪魔VS天使シール」がロッテから発売されたのは1985年のこと。

 シリーズ開始当初はそこまで大きな反響はなかった「悪魔VS天使シール」だが、魅力的なキャラクターと想像力をかきたてるシール裏面のテキストが全国の小学生に大いに受け、翌86年に大ブレイク。小学館の男児向け雑誌「コロコロコミック」とのタイアップも追い風となり、漫画・アニメ・ゲーム・おもちゃと次々とメディアミックス展開をした。

 ブーム最盛期には、需要と供給のバランスが完全に崩壊し、「一度に買えるのは一人3個まで」というローカルルールや、プレミア度の高いキラキラシールが箱の特定の位置に出やすいなどの都市伝説。そしてシールだけを集める子どもや、パチモンの「ロッチシール」などの記事が新聞をにぎわせるなど、80年代後半の日本は“ビックリマンフィーバー”の真っただ中にあった。

 今回はそんな「ビックリマンチョコ 悪魔VS天使シール」の原点と今の姿を追いかけてみよう。

■ビックリマン誕生から大ブレイクまで

 最初に気をつけておきたいのは、「ビックリマンチョコ 悪魔VS天使シール」は、2010年に登場した 23代目ビックリマンチョコ「漢熟覇王」まで続く、あまたの「ビックリマンチョコ」の中の10代目に当たるタイトルだという点だ。ということで、まずは「悪魔VS天使シール」に至るまでのビックリマンチョコの歴史を紐解いてみよう。

DSC02981.jpg

 初代「ビックリマンチョコ どっきりシール」が誕生したのは1977年のこと。それ以前、ロッテは「危険!」「おやつちょうだい!」などの一言コメントをコミカルなデザインでプリントしたシールをおまけにつけたチョコバー「はりはり仮面」を発売していた。

「次にロッテは、子どもたちに海外で流行しているウェハースチョコレートのお菓子を食べてほしいと考え、最初は一般的なウェハースチョコを売ろうと思っていました。しかし、ただウェハースチョコを出すのでは面白くないから、何かを加えようと考えた結果、『ビックリマンシール』が生まれました」(ロッテ商品開発部・大野友幸氏)

 そして、「人をビックリさせたい、ドッキリさせたい」というコンセプトを元に、初代「ビックリマンチョコ」は「しょうゆの染み」「針を上にした画びょう」などの絵をリアルに描いた「どっきりシール」をおまけに採用。壁や机に貼れば、家族や友達が思わず二度見してしまうほどリアルなイラストのシールは大ヒットを記録した。

12345
ページ上部へ戻る
トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • twitter
  • feed
特集

【4月開始の春ドラマ】放送日、視聴率・裏事情・忖度なしレビュー!

月9、日曜劇場、木曜劇場…スタート日一覧、最新情報公開中!
写真
インタビュー

『マツコの知らない世界』出演裏話

1月23日放送の『マツコの知らない世界』(T...…
写真
人気連載

水原解雇に間に合わなかった週刊誌スクープ

今週の注目記事・1「水原一平“賭博解雇”『疑...…
写真
イチオシ記事

さや香、今年の『M-1』への出場を示唆

 21日、『アメトーーク!』(テレビ朝日系)で「賞レース2本目やっちまった芸人」の完結編が放送された。この企画は、『M-1グランプリ』(同)、『キ...…
写真