SMAP初週売り上げ12万枚ダウン SGチャートに見る“国民的グループ”の不安定さ
リアルサウンド
一方、今週2位のUVERworldも今ひとつ動きの安定しないグループで、数年前からやりようによってはさらなるブレイクが目指せる域に入っているのだが、現状維持を貫こうという余裕があるのか、積極的に売り上げ枚数を増やす方針を感じさせない。チャート内での立場としては少しヴィジュアル系に近いのだが、ヴィジュアル系よりも浮沈が大きくてややこしいグループではある。
ほか、今週のチャートにはU-KISSとBEASTという、二つの男性K-POPアイドルが入っているのも気になるところだ。実は2013年は男性K-POPアイドルがコンスタントに5位以内に入り続けていた年で、今年デビューしたばかりのグループも順調だった。チャート10位以内まで視野を広げれば、かなりの数のK-POP男性アイドルを見つけられるだろう。K-POPと言えばKARAやT-ARAなどの女性グループがいまだに有名だが、2013年にチャート上での存在感が維持されていたのは少女時代くらいで、女性グループは2、3年前の好調さに比べると人気に翳りを感じずにいられない。だからこそ余計に男性グループの堅調さは目立っている。邦楽だけを見ていると男性アイドルはジャニーズの独壇場なのだが、規模は及ばないもののK-POPは根強いシーンを築いている。もう少し拡大していくと、男性アイドルシーンが多様化して面白くなるかもしれない。
■さやわか
ライター、物語評論家。『クイック・ジャパン』『ユリイカ』などで執筆。『朝日新聞』『ゲームラボ』などで連載中。単著に『僕たちのゲーム史』『AKB商法とは何だったのか』がある。Twitter
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