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テレビウォッチャー・てれびのスキマの「テレビ裏ガイド」第51回

妄想が妄想を呼ぶ『久保みねヒャダこじらせナイト』というテレビごっこ

kojirase.jpg『久保みねヒャダ こじらせナイト』フジテレビ

「『笑っていいとも!』が生んだ最後のスター(笑)」

 久保ミツロウは時折、そんなふうに「(笑)」付きで呼ばれることがあるが、「(笑)」を取ってしまいたくなるくらい、久保は親友の能町みね子とともにテレビ界で快進撃を続けている。

「破滅の始まりですよ。始まりってことはどこで終わるか、虎視眈々と見てるわけでしょ」
「堕ちた時に何言われるだろうなってことばかり考えますね」

 番組初回からそんな後ろ向きな言葉から始まったのが、漫画家の久保ミツロウ、能町みね子、音楽プロデューサーのヒャダインによる『久保みねヒャダこじらせナイト』(毎週土曜日25:35~25:55、フジテレビ系)だ。もともとは、久保とヒャダインで2012年12月から不定期に放送されていた番組に能町が加わり、13年10月からレギュラー化したものだ。3人が生み出す“いい違和感”は視聴者の人気を集め、元旦には『明けましてこじらせナイト』という特番が組まれた。また4月4日には、初の全国放送『こじらせナイト 全国のみなさま初めましてSP』が放送予定だ。

 こじらせとは、雨宮まみの著書『女子をこじらせて』(ポット出版)の「こじらせ女子」(自意識にとらわれ、世間でいう“女性らしさ”に抵抗を感じ、生きづらさを感じている女性のこと)に由来する。しかし、この番組タイトルにも、久保と能町は違和感を隠さない。

 「こじらせてはいません。これね、自称し始めると非常に面倒くさくなるんで、あくまでも私はこじらせてなどいない。勝手に皆さんが言っているだけで、私はただ自分らしく生きようとした結果がこれであって」という久保に、能町も「『こじらせナイト』とか言ってますけど、しょせん、見てるヒトがこじらせてるだけですから。どストレートです」と同調する。そして久保は「ただヤンチャに生きたいだけ」、『やんちゃナイト』のほうがいいと言うのだ。

 「こじらせ」にこじらせている。

 この番組は、3人が世の中の“こじらせている”ヒト、モノ、デキゴト……をテーマに語り合うのだが、毎回、考えること、妄想することの快楽を呼び起こしてくれる。

「ひとつ実験なんですけど、これもし歌ってるのが先生だとしたら、結構スゴいことになるなって思ったんですよ」

と、能町が斉藤由貴の「卒業」の歌詞について、主人公は学生ではなく「23~24歳の女性新任教師」ではないかという“新説”を語りだした。

 それは、3月8日深夜の放送された人気コーナーの「青春こじらせソング」でのことだった。

「青春時代の名曲をあらためて聞いてみると、新たな解釈を発見することもある」というコンセプトのコーナーで、斉藤由貴の「卒業」が「<泣かないと冷たい人と言われそう>という部分の、すごいドライな感じに妙な違和感を感じる」という投稿があったのだ。それに対し、そのドライさの“正体”を、能町は「女性新任教師説」という妄想で説明したのだ。

 歌いだしの<制服の胸のボタンを~>のシーンは、「先生」として見ている。

<人気のない午後の教室で/机にイニシャル彫るあなた/やめて思い出を刻むのは>というのは、先生である以上、学校に残りずっとそれを見ることになるから「やめて」なのだと。<東京で変わってくあなたの未来は縛れない>も、教師目線であると考えるとしっくりくる。

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