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「アジアに学校を作りたい」“元アウトローのカリスマ”瓜田純士が“最後のフィクサー”朝堂院大覚に直談判!!

3NPS_2399s.jpgリングに上がり、真樹日佐夫先生への追悼コメントを述べる総裁。

――一方の朝堂院大覚総裁には、何を言いたいのでしょう?

瓜田 日本の黒幕だというのなら、武道を通じて世界を一つにしてみてください、と。僕は一冊の本でそれに近いことを成し遂げたぞ、ということをお伝えするために、この本を直接お渡ししたいと思ってます。総裁はかなり頭のいいお方だとお見受けしますが、この本を読んで、瓜田純士という人間に対し、「お金じゃなくてハートの先行投資をしてやろう」と思えるかどうか。そう思えないようなら、フィクサーじゃなくて、ただのジジイですね。

 * * *

 ここで突然、瓜田が立ち上がり、記者を置き去りにして走り出した。瓜田が駆け寄った先には、白い帽子にサングラス姿で、杖をついた男性が! そう、今まさにタイミングよく、朝堂院大覚総裁が会場に現れたのである。
 
 瓜田と朝堂院総裁はその場で立ったまま二言三言、挨拶を交わした後、リングサイド席に並んで着座。瓜田は自らの著書を総裁に手渡し、その後、2人はしばし会話をしている様子だった。

 数分後、瓜田は記者を呼びつけ、こう言った。

「総裁と対談の約束を取り付けた。今日やる。そこですべての思いをぶつける」

 瓜田のとっさのひらめきと、朝堂院総裁の粋な計らいにより、大会終了直後、総裁の愛車であるロールスロイス・ファントムの後部座席で緊急対談が行われることになったのだ。真樹日佐夫追悼興行のリング外で勃発した“最後のフィクサー”と“元アウトローのカリスマ”のトークバトルを、とくとご覧あれ!

 * * *

瓜田 先ほど総裁がリングの上で、格闘技の素晴らしさについてスピーチしていたのを拝聴しました。でも、今の日本の格闘界は決していい状況とは言えません。K−1やPRIDEで活躍した選手らが、ブームが去ったあと食えなくなったり、パンチドランカー症状に悩まされたりと、哀れな末路を迎えているケースも多いと聞きます。また、元不良による地下格闘技というものがはやりましたけど、武道の精神でやってるんじゃなくて、ファッションでやってる者も多く、そこから落ちこぼれてしまった連中がまた犯罪を犯すケースも増えています。こういう現状について、総裁はどうお考えですか?

朝堂院 日本の今の格闘界が駄目なのは、一本化しとらんからや。今はグローバル時代だから、やっぱり日本国内の人気や実力だけだと、本物か偽物かでいったら、偽物になっちゃうわな。そして偽物は長続きせん。だからまず、世界的なレベルにまでどうしたら持っていけるのかを考える必要がある。そのためには、空手にしても柔道にしてもほかの格闘技にしても、一本化しなきゃ駄目なんだ。一本化して、そこに大きな政治力を加えて、大きな資金も投下する。そしてプロ野球やJリーグに行くような運動神経のいい若者や、バスケットに行くような体の大きな若者を、格闘技の世界に振り向かせるような、そういう魅力的な世界を作らにゃいかん。ドーンと大きな組織をな。

瓜田 真樹日佐夫先生がこよなく愛した空手の世界も、いまやバラバラですもんね。

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