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女子アナ名鑑 第21回

“女松崎しげる” 岡副麻希ד健康美”前田有紀「スポーツ万能アナ論」

okazoe.jpgセントフォース公式サイトより

 女子アナといえば、清楚や可憐というイメージが主流である。そのためか、どちらかといえば気品を感じさせる色白のお嬢様的なルックスが目立つ。しかし、最近はセントフォースの岡副麻希アナが健康的な小麦色の肌で「黒すぎる女子アナ」として人気を集めている。そこで今回は、そんな従来のステレオタイプとは異なる女子アナの魅力を考察してみたい。


 まず、小麦色の肌で注目された女子アナとして思い浮かぶのは、03年にテレ朝に入社した前田有紀アナ(現在は退社)だろう。当時はまだ、「色黒=ギャル」という印象が根強く、小麦色の肌は派手な女性と同義、という風潮であった。しかし、前田アナは慶応大学時代にラクロス部に所属していたというバリバリのスポーツウーマンであり、愛らしいルックスだったこともあって、“ギャル”というよりも健康的な美女として視聴者の好感を獲得。ちなみに彼女が慶大に通っていた頃、早慶戦などで彼女が観覧に訪れるというウワサが流れると男子学生たちがソワソワしたという“前田伝説”なるものが存在する。単に色黒という物珍しさだけで人気を集めたわけではなく、あふれんばかりのスター性と多くの先輩アナたちが絶賛する天真爛漫なキャラクターに、ステレオタイプではない健康美が絶妙にマッチしたことが注目された原因なのだ。その後は『くりぃむナントカ』で同期の大木優紀アナと壮絶な暴露合戦を繰り広げたり、『やべっちFC』で天然キャラをいじられるなどの演出がファンの好評を博し、小麦色の肌をネタにすることなく、アナドル街道をばく進していった。

 そんな前田アナよりもさらに色黒の女子アナとして話題を集めているのが、フジテレビの『めざましテレビアクア』でお天気キャスターを務めるセントフォースの岡副麻希アナだ。彼女もまたバリバリのスポーツウーマンで、特技が水泳と水球。とくに水泳についてはオリンピックを目指していたほどであり、早稲田大学時代には水泳サークルの活動に勤しみ、2012年に開催された「フィンスイミング日本選手権」では女子1500mビーフィンで優勝している。また、美貌の面でも前田アナに優るとも劣らず、「早稲田コレクション2011」にモデルとして出場した経歴の持ち主で、それをきっかけにファッション誌のモデルとしても活躍。「週刊ビッグコミックスピリッツ」(小学館)のグラビアで競泳水着姿を披露した際は、水泳で鍛えた引き締まったボディラインで読者を魅了した。そして、彼女のキャラクターも前田アナと同様に天真爛漫かつ天然ボケとして有名。静岡県下田でロケをした際、共演者から「ハリスが来た場所ですね(アメリカ合衆国外交官のタウンゼント・ハリスのこと)」と振られて、「ハリス・ヒルトン?」という珍回答で視聴者の度肝を抜いてくれた。色黒で話題となってはいるものの、それだけにとどまらないバラエティのポテンシャルを感じさせる逸材なのだ。

 ステレオタイプの女子アナとは異なる「色黒」という特徴は、一歩間違えば、視聴者にマイナスの印象を持たれてしまう諸刃の剣。それをプラスに変えて人気につなげてしまう潜在力こそ、彼女たちの本当の魅力といえるのだ。
(文=百園雷太)

最終更新:2015/08/22 08:00
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