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若手スターの不在はいつまで続く? 2016年の音楽業界は「新たな指標が求められる」年に

guss1225『私以外私じゃないの』(ワーナーミュージック・ジャパン)

 昨年末の『NHK紅白歌合戦』は、「例年にない地味な顔ぶれ」とも批判されていたが、そう見えるのは、やはり、若手のスターが不在であることの証しではなかろうか。

 もちろん、上り調子のアイドルグループや、安定した高セールスを記録しているベテラン・ミュージシャンは少なくない。たとえば昨年、初めて紅白に出場した乃木坂46や、アリーナツアーを成功させたE-girlsなどは、2016年も変わらぬ勢いを見せるだろう。ジャニーズもまた、昨年はいろいろと波紋を呼ぶ事態もあったものの、大勢では変わらぬ人気を維持するはずだ。ムーブメントが落ち着きつつある嵐や、メンバー脱退のあったKAT-TUNにとっては試練の年となりそうだが、Kis-My-Ft2やHey!Say!JUMPは、これから本格的な絶頂期へと向かうのではないか。

 昨年は先述したように、ベテラン・ミュージシャンの活躍も目立った。DREAMS COME TRUEのベスト盤『DREAMS COME TRUE THE BEST! 私のドリカム』(Universal Music)が発売5週で累積売上65.6万枚を超える大ヒットとなったほか、浜田省吾の約10年ぶりのオリジナルアルバムがオリコンチャートで2週連続で首位になるなど、若手をしのぐ勢いを見せた。長渕剛は夏に「10万人オールナイト・ライヴ 2015 in 富士山麓」を開催して伝説を残し、和田アキ子は新アルバムを提げて握手会を行い世間を賑わせた。とにもかくにもベテラン勢が目立っているのは、ここ数年の傾向のひとつで、これは若い世代がCDを買わなくなったことと無関係ではないだろう。昨年の紅白では演歌枠が増え、若手演歌歌手の三山ひろしと山内惠介が初出場を果たしたが、今後はより中高年層向けのコンテンツを提供するミュージシャンが求められるはずだ。

 若手バンドではやはり、昨年大ブレークを果たしたSEKAI NO OWARIと、硬派なロックバンドでありながらオリコンチャートで存在感を示したONE OK ROCKに期待がかかるところである。両バンドともに、世界進出に力を入れているが、これは裏を返せば、もはや日本のマーケットだけを対象にしてスターになることが難しい現状を示しているのかもしれない。ゲスの極み乙女。なども飛躍したが、音楽性が比較的尖っていることもあり、老若男女に愛されるスーパースターというところまではいかないだろう。そういう意味では、back numberあたりが今年、もっとも飛躍するのかもしれない。耳当たりのよい美メロと共感しやすい恋愛の詞は、さらに多くのひとの心にに刺さるはずだ。

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