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テレビウォッチャー・てれびのスキマの「テレビ裏ガイド」第122回

実直な職業ドラマ『重版出来!』が描く、「前向き」になる方法

jyuhan.jpg火曜ドラマ『重版出来!』|TBSテレビ

『重版出来!』(TBS系)は、見ると前向きになれるドラマである。

 主人公の黒沢心は、週刊コミック誌「バイブス」の編集部に配属されたばかりの新社会人。入社前は柔道で日本代表を争っていたが、ケガで選手生命を絶たれたという経歴を持っている。体育会出身らしく、元気で明るくハキハキしていて、やる気に満ちあふれている。

 彼女を演じるのは黒木華。典型的な「朝ドラのヒロイン」的人物像で、ややもすればウザい感じになりがちなところを、絶妙なバランスで演じ、不快感を味わわせない。

 同名の人気原作マンガのドラマ化とあって、放送前から期待も高かったが、それに見事応えている。主人公の黒木をはじめ、編集長・和田役の松重豊、副編集長で黒沢への教育係的な役割を担っている五百旗頭役のオダギリジョー、その他編集部員に安田顕や荒川良々など、一癖も二癖もあるキャストがハマっている。さらに、マンガ家役には小日向文世、要潤、滝藤賢一と、こちらも豪華だ。加えて、劇中に登場するマンガも、なんと藤子不二雄Aや、ゆうきまさみなどが協力している。

 脚本を務めるのは野木亜紀子。彼女は以前、自衛隊の広報室を舞台にした『空飛ぶ広報室』(同)の脚本も手がけている。この作品も登場人物の“お仕事”の奮闘を描く、いわゆる“職業ドラマ”として出色の出来だった。

 とかく“職業ドラマ”というと、登場人物たちがあり得ないようなミスを連発してトラブルを起こすことでドラマを盛り上げようとしてしまいがちだ。それをみんなで協力して劇的に解決、めでたしめでたしとなる。だが、そもそもそんなミスはまともな職業意識を持っていれば起こらないだろうし、ましてや、連発なんてあり得ない。劇的な解決であればあるほど、それができるほど優秀なら、そんなトラブル起こさないよと、冷めてしまうこともしばしばある。

 だが、『重版出来!』には今のところ、そんな気配はまったくない。劇的とは真逆の実直なドラマだ。


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