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古き良き山口組・加茂田組の姿が蘇る !  大物芸能人たちとの写真も満載『烈俠外伝』秘話

 三代目山口組では最強の組織といわれた加茂田組。その親分であった加茂田重政氏は、昭和ヤクザ史に名を残す大物俠客である。史上最大の抗争といわれる「山一抗争」においても一和会最高幹部として勇名を馳せるが、引退後は長きにわたり沈黙を守ってきた。

 その加茂田氏が昨夏突如、自叙伝『烈俠~山口組 史上最大の抗争と激動の半生』(小社)を上梓し、大きな話題な呼んだ。さらに、同書からビジュアル重視のバイオグラフィーとしてスピンオフしたのが、今回発売された『烈俠外伝 秘蔵写真で振り返る加茂田組と昭和裏面史』(同)である。

 本書では、加茂田氏ほか三代目山口組を支えた親分たちの貴重ショットや、加茂田組の面々の当時の様子、有名芸能人や地域住民との交流の模様など、今はなき「昭和ヤクザの実像」が収められている。業界関係者やヤクザ文化が好きの人々のみならず、多くの人々が関心を抱く内容だ。

 そこで本稿では、『烈俠』および『烈俠外伝』の制作に加わったライターの花田庚彦氏に、『烈俠外伝』の制作秘話や読みどころを書き下ろしてもらった。

■モザイクなしのヤクザたちの素顔

古き良き山口組・加茂田組の姿が蘇る !  大物芸能人たちとの写真も満載『烈俠外伝』秘話の画像2三代目山口組・田岡一雄組長ら一行による慰安旅行の様子。中心が田岡親分。左から2番目が加茂田親分(『烈俠外伝』より)

 加茂田組組長・加茂田重政の自叙伝『烈俠』をベースにした写真集的な本を作ろうという話が『烈俠』の制作スタッフから来た時に、私は条件をいくつか出した。

 そのひとつは、1970~80年代に撮られた数々の貴重な写真に登場する人々の顔にモザイクを入れないこと。出来上がった『烈侠外伝』を見てもらえばわかるが、特別に配慮すべき理由がある一部を除き、基本的には錚々たる親分の顔にも、組員の方々の顔にもモザイクを入れていない。

 加茂田氏本人から提供された写真には、加茂田氏の了解のもとモザイクは入れておらず、ほかの方から借り受けた写真にも一部を除き入っていない。例外があったのは、この写真の提供を受けた方の親分が鬼籍に入られているため、すべてにおいてモザイクを入れないことへの了解が取れないからである。その点は、この場を借りてご理解をいただきたい。

 モザイクなしの写真により、当時のヤクザたちの生き生きとした表情や生きざまが今に蘇ってくることは、『烈侠外伝』の大きな魅力のひとつである。

 そんな『烈俠外伝』と前作『烈俠』の大きな違いは、前作では組織の「上」から加茂田組と加茂田重政という人物を見ているのに対し、今回は「下」からそれらを見ているという点といえる。つまり、組員や加茂田重政氏の付き合いのあった住民、芸能人たちといった人々の、我が親分や加茂田組に対してのプライドや愛情が強く感じることができるのだ。

■各方面への許可取りの煩雑さ

『烈俠』において私は聞き手に徹し、加茂田氏の話を引き出す役割を担った。その後、補足取材などのため、加茂田組の地元・神戸市長田区の番町という街を歩き回り、元加茂田組の方々から話を聞き、文章にまとめた。『烈俠外伝』では、それらの作業に加えて、多くの方々への取材交渉や写真および資料の使用許可取りに大変難儀したのである。

 この許可取りは各方面への根回しが必要なことから複雑な作業であったため、時には制作スタッフを叱咤したこともあった。『烈俠』のスピンオフ作品でもあるし、比較的スムーズに進む仕事と思って企画をした『烈俠外伝』であったが、前作にも増して面倒が多い仕事であるということを理解していなかったのだ。

 こうして『烈俠』の制作スタッフも手を引く中、『烈俠外伝』は出来上がった。

 例えていうなら、『烈俠』は大きな岩を山頂から転がして、道をつくればよかった。対して『烈俠外伝』は麓から草を刈りながら、山道を作る作業だったのだ。

 さらに詳しくいえば、暴力団の抗争において当たり前のようにダンプカーでの特攻が行われた時期があったが、これを日本で初めて実行したのは当時の加茂田組の人間である。その方から話を聞くにあたっては、筋としてはその上の方から許可を得なくてはならない。そのためには、東京から関西方面へ二度、三度と足を運ばねばならなかったし、そのような地道な作業の積み重ねにより浮き上がったのが、下から見た加茂田組の実像であり、今回の『烈俠外伝』なのだ。

 こうして得ることができた貴重な証言や資料が、前作にも増して豊富に詰め込まれていると自負している。前作では収録しきれなかった写真を惜しみなく使用したほか、当時の貴重な証言を含む記事を作ることができたのだ。例えば、山一抗争当時、加茂田組と対峙していた山口組側の幹部組員との対談は必見である。

 ヤクザの世界は厳しいだけでなく、時として一般人からして面白い場面も多い。普段、見聞きすることのできないヤクザの事務所の内情、実際のヤクザの生活など、こんな話もあるのかと思わされたことが一度や二度ではなかった。


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