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女性誌だけは豪華付録で好調も……2017年上半期雑誌販売金額が大幅に減少していた

 電子出版市場が好調の一方で、雑誌の落ち込みはさらに続く。そんな2017年上半期の出版市場の状況が明らかになった。

 出版科学研究所の発行する「出版月報」7月号に掲載された2017年上半期の分野別動向によれば、紙の出版物全体では販売金額は7,281億円で前年同期比5.5%減。うち雑誌の販売金額は、3,327億円で8.5%という大幅な減少となっている。

 中でも注目されるのが「週刊少年ジャンプ」(集英社)の部数減少。昨年末に200万部を割った同誌は、年明けから一気に部数を減少し、180万部台まで縮小するに至っているのだ。

 コミック誌では、「月刊flowers」(小学館)が、萩尾望都の『ポーの一族』の新シリーズの連載で部数を大きく伸ばしたことを除けば、軒並み減少が続いている。「ちゃお」(同)は、4月号で自走式ロボット掃除機を付録につけるという手に打って出て完売となったが、発行部数そのものは減少している。

 この、豪華な付録がつくと売上が伸びる現象は、ほかのジャンルでも同様。女性ファッション誌では「KERA!」(ジェイ・インターナショナル)などが休刊する一方で、付録が豪華な「sweet」(宝島社)などは好調である。

 この付録商法で部数を競い合っている女性誌だが、中でも注目したいのが「美人百花」(角川春樹事務所)である。この雑誌、毎号の付録がすべてケースの類いなのである。

 最近の号を見てみると、7月号は「アレクサンドル ドゥ パリのミニ財布」、8月号は「ジル スチュアートのマルチブラシケース」、9月号は「メゾン ド フルールのマルチアクセサリーケース」と続いている。興味のない人にはまったく意味不明だろうが、この雑誌が扱うスタイルのファッションを求める女子にとっては付録が十分に購入動機になる雑誌のようである。今さらではあるが、半ば雑誌本体のほうがオマケになっている感は否めない。

 このジャンルを除けば、雑誌は軒並み不調である。男性誌もアダルト誌も市場は縮小。週刊誌系でも「AERA」は1割前後落ち込んだことが指摘されている。

 どうも雑誌は、さらに淘汰される時代へと入っているようだ。

 対して、伸びは鈍化したものの前年同期比で21.5%も伸びたのが電子出版市場である。ただ、伸びたとはいえ、まだ規模は小さく、販売金額は1,029億円に過ぎない。この内訳をみると、コミックが777億円。書籍が140億円。雑誌が112億円となっている。

 以前と変わらず、電子出版の市場の大半はコミックによって支えられているという構造。今後、電子出版がどのように普及していくかは、まだ不透明といえるだろう。

 こうした中で、もっとも変化を見せているのは出版流通である。雑誌の低迷による輸送量の減少によって、出版取次では土曜日に書店に本の配送を行わない土曜休配日を、昨年より8日多い13日に増やしている。

 また、Amazonでは各取次で在庫していない書籍を日販が出版社から取り寄せる「日販バックオーダー発注」を6月末で停止。出版社への直取引の強化を始めている。

 こうした流通の変化によって、実際の雑誌・書籍のあり方はどう考えていくのか。いまだ、明確な答えを持つ人はいない。
(文=昼間たかし)

最終更新:2017/09/09 21:00
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