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マニアが愛する映画を大胆に弄り倒す『要博士の異常な映画愛』が、識者から批判されないのはなぜ?

テレビ東京系『要博士の異常な映画愛 勝手にセリフ変えてみました』番組サイトより

 10月16日よりスタートした『要博士の異常な映画愛 勝手にセリフ変えてみました』(テレビ東京系)が、非常に文化系だ。

 番組ホームページには、こう書いてある。

「都内某所に、支配人の映画愛がスゴ過ぎて、昔の名画に新たなセリフや音楽を当てた、オリジナルの動画を作るという“遊び”をはじめちゃったサロンがあるという。」

“新たなセリフ”って、どんなものだろう? 例えば、歴史的名画『シェーン』には、馬に跨りワイオミングの山へと去っていく主人公・シェーンの後ろ姿に向かい、少年・ジョーイが「シェーン! カムバーック!!」と叫ぶ有名なラストシーンがある。

 ここに、同サロンは全く別の新たなセリフを当ててしまった。

ナレーション 家族や街を救い、去っていくシェーンに向かって少年・ジョーイが叫んだ一言。

ジョーイ シェーン! そっち行くと交流電源の周波数が60ヘルツだから気をつけて~!

 上記の例は、まだおとなしい方。当てるセリフ次第では、全く別の作品になってしまうから面白い。

ジョーイ シェーンっておっぱい触ったことある?

シェーン 当たり前だ。大人だし、先週も触った。っていうか、揉んだ。超やわらかい。(シェーンの頭を撫で)今、お前の頭を触ってるこの手、この手で揉んだ。

ジョーイ どれくらい柔らかい?

(シェーンは無言で立ち去り、ジョーイが後を追う)

ジョーイ ねぇ、どれくらい柔らかいの?

シェーン 今日も揉むぞー。

ジョーイ 二の腕と同じって本当? コンビニの大福にも似てるって聞いたけどー。この世で一番柔らかいのは、馬場ふみかのおっぱいだよねー?
(馬に跨りワイオミングの山へと去っていくシェーン)

ジョーイ 馬場ふみかの手ブラ、サイコーー!!

 感動の名ゼリフ「シェーン! カムバーック!!」を「馬場ふみかの手ブラ、サイコーー!!」に置き換えることで、西部劇だったはずが、思春期の少年のリビドーを描く心象青春記へと様変わりした。まさに、オリジナル!

 

■昭和初期の“凄い坊や”を、セリフを置き換えて石田純一にしてしまう

 

 このサロンが扱うのは、純粋な映画のみではない。かつて、映画館では映画のみならずニュースも上映していたという。アナウンサーが読み上げる文言を全く異なるものに置き換え、新たな生命を吹き込む。結果、ミラクルが起こるのだ。

 例えば第1回では、満2歳なのに読み書きができる男の子を報じるニュース映画が紹介された。「月火水木金」と曜日の漢字を鉛筆で書き、難しい文章の載った新聞を読み、その上、アルファベットまで書くことができる坊やを報じるニュースだ。

 この映像に、同サロンは全く新しい原稿を当てている。

「あの有名俳優の幼少期の映像が残っていました。東京都は目黒区出身、本名は石田太郎。そう、石田純一さんです。当時からモテモテで、この日は女性と会うスケジュールを立てています。やはり、金曜日は殺到するそうで、今週はなんと5人の女性と会う予定」

「『不倫は文化』発言で、この新聞の芸能面にデカデカと載ることは、当時の純一少年は知る由もありません」

「早稲田大学に入学するほど頭脳明晰な純一さん。5歳にして英語の勉強です。あらあら、アルファベットに少し苦労している様子。『H』だけはすんなり書きました。末恐ろしいです」

 内容が根こそぎ刷新されている! いやはや、大胆な遊びである。

 

■映画に一家言を持つマニアに攻撃されない理由

 

 こういった類の番組が放送されるや、ジャンルに一家言を持つ識者らから不満の声が上がるのは世の常。例えば、『アメトーーク!』(テレビ朝日系)が「読書芸人」なる企画を行えば「作り手が本好きじゃないのでキツい」なんて声がSNS上では散見されてしまうし、ガチの家電好きが「家電芸人」へ抱く悪感情についても耳に入ってくる。

 しかし、『要博士の異常な映画愛』に関しては、そういう声をまだ聞かない。やってることは、正直スレスレだ。だって、名画のストーリーをごっそり変換してしまってるのだから。

 ちなみに、新たなセリフを考えているのは、劇作家、お笑い芸人、落語家、作家、放送作家、脚本家など、総勢50人以上の面々。具体名を挙げると、作家のせきしろ、放送作家の内村宏幸、渡辺雅史、あないかずひさ、お笑い芸人の赤嶺総理、がじん祥太、ネタ職人の鳥獣戯画ジャクソンといった顔ぶれである。

 正直、かなりのうるさ型ばかりだ。だからこそ、映画マニアからの批判にさらされずにいられるのだろう。

 番組スタート時、プロデューサーの太田勇は「番組で扱うのは誰でも知っている有名な古典映画ばかりです。この番組をキッカケに、昔の名画を観てみようと思ってもらえるとうれしいです」とコメントしている。

 どうやら、作り手の側も映画愛には溢れているよう。なるほど、余計な心配はご無用のようだ。
(文=寺西ジャジューカ)

最終更新:2017/11/29 11:49
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