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ブルゾン、サンシャイン輩出のナベプロ“エンタ式”芸人育成法「ネタ作りは作家任せ」

ワタナベエンターテインメントオフィシャルサイトより

 ここ数年、お笑い界で存在感を発揮しているのが「ナベプロ」こと、ワタナベエンターテインメントだ。ブルゾンちえみ、サンシャイン池崎、平野ノラなどの個性的な人気ピン芸人を多数輩出し、数々の流行語を生み出している。

 そんなピン芸人たちは、決してラッキーパンチで出てきたものではないという。テレビ局関係者の談だ。

「ナベプロはここ数年、計画的に、テレビでブレークしそうなピン芸人を育成しています。ネタ作りに関しても、芸人本人に任せるのではなく、数人の作家を雇って、マーケティングに基づいたうえで“売れそうなネタ”を作り出している。ブルゾンちえみなどはまさに、その結晶のような存在ですね」

 現在のナベプロのピン芸人育成の方法は、かつての人気ネタ番組『エンタの神様』(日本テレビ系)に通ずるものがある。

「『エンタの神様』では、オーディションでキャラクターが濃い芸人を発掘し、さらに作家数人でネタを考え、芸人に演じさせるというパターンが多かった。それを番組レベルではなく、事務所レベルで今やっているのがナベプロです。しかしながら、『エンタの神様』方式だと、一発屋芸人だらけになってしまうというデメリットがある。ナベプロの懸案事項はそこでしょうね」(同)

 ところがナベプロは、一発屋で終わらないように、しっかり考えて芸人を発掘しているという。

「ナベプロには『ワタナベコメディスクール』という芸人養成所があるんですが、そこを卒業したからといって、すぐにナベプロの所属になれるということではありません。しかし、個性的な特技や珍しい経歴がある卒業生については、優先的にナベプロの所属になれるとのことです。最近のバラエティー番組では、ただネタが面白いだけではなかなか活躍できず、なんらかの特技を利用しなければいけないケースが多い。しかもそういう芸人であればブームが去っても、その特技を生かして仕事を取ってくることができる。ネタそのものは一発屋くさくても、“特技系”の芸人を増やすことで、一発屋で終わらないようにしているというわけです」(別のお笑い関係者)

 たとえば、「Why Japanese people?」でブレークした厚切りジェイソンもナベプロの所属だが、最近ではバラエティー番組だけでなく、ワイドショーのコメンテーターや、英語番組、講演会などで活躍することも多い。まさに、アメリカ出身のIT企業役員というキャリアを生かした芸能活動をしているのだ。また最近では、東大卒の女性芸人・石井てる美も、その学歴を生かした仕事を増やしている。

「あまりにもお茶の間に迎合したようなネタをやるピン芸人が多いので、コアなお笑いファンからは敬遠されがちなナベプロのピン芸人ですが、マーケティング的な意味では間違っていないのでしょう。今後もブレーク芸人が出てくると思います」(同)

 まだまだ、ナベプロ芸人の快進撃は続きそうだ。

最終更新:2017/11/29 10:00
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