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ごぶさたしています! 入江悠監督インタビュー

メジャーシーンで結果を出した入江悠監督が語る埼玉ロケ作品『ビジランテ』で挑んだ新境地!!【前編】

入江悠監督の久々のオリジナル劇場作品『ビジランテ』。ビジランテとは自警団のこと。男たちは何を守ろうとしているのか?

 地方都市で過ごした青春時代の葛藤をラップに叩き付けた自主映画『SRサイタマノラッパー』(09)でブレイクを果たした入江悠監督。『SRサイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』(12)以降はメジャーシーンでの挑戦が続いていたが、2017年はワーナー系で全国公開された『22年目の告白 私が殺人犯です』が3週連続で興収1位を飾るという躍進の年となった。最新作『ビジランテ』は『サイタマノラッパー』シリーズ以来となる久々のオリジナル劇場映画。地元・深谷市で撮影した『ビジランテ』に込めた想い、テレビ東京で深夜ドラマ化された『SRサイタマノラッパー マイクの細道』にまつわるエピソードなど、入江監督に2017年を振り返ってもらった。

──故郷や家族に対して複雑な感情を抱く3兄弟(大森南朋、鈴木浩介、桐谷健太)を主人公にした『ビジランテ』の構想はいつ頃から考えていたんでしょうか?

入江悠(以下、入江) 『ロードサイドの逃亡者』の後、『日々ロック』(14)や『ジョーカー・ゲーム』(15)と商業映画をやり、その後に寒村を舞台にした『太陽』(16)という作品を撮ったんです。僕の中では『太陽』で描かれていたテーマや問いがすごくフィットしていた。その頃からですね。

──神木隆之介&門脇麦主演の『太陽』は文明の進化から置き去りにされた集落で暮らす若者たちの愛憎劇でした。

入江 SFという設定でしたけど、ひとつのコミュニティーの中には差別があり、コミュニティーを出ていくことに反発心を抱く者もいたりと、いろんな立場の人間がいるドラマだったんです。『太陽』は前川知大さんの舞台が原作だったのですが、その独創性と冷徹な観察眼に刺激を受けて、自分なりに地元の深谷市を舞台にして書いたのが『ビジランテ』です。オリジナルで脚本を書くのはすごく時間が掛かり、気が付いたらオリジナルでの劇場作品は『ロードサイドの逃亡者』以来になってしまいましたね。

──『サイタマノラッパー』劇場版三部作の舞台挨拶で、各地を回った体験も活かされている?

入江 それはあると思います。それまでの自分が知っていた世界は狭かったけれど、『サイタマノラッパー』シリーズで全国の地方都市を北は北海道から南は九州まで回って、各地の問題に触れる機会になったんです。原発問題もあれば、『ビジランテ』で描いたような郊外型ショッピングモールの建設をめぐる問題もある。でも社会と個人というテーマは、各地に共通する問題じゃないかと感じられたんです。そういった日本全体にかかわる問題を、地元の街に置き換えて描いた感じですね。

──『サイタマノラッパー』は半径1メートルの物語でしたが、今回は間口が広まった感じがします。半径500メートルぐらいの物語?

入江 もう少し広いかな。半径1キロメートルぐらいの物語ですかね。ショッピングモールは駐車場だけでもかなり広いですから。『サイタマノラッパー』シリーズは僕個人の悩みや不安、夢と現実などをドラマ化したものでしたが、2017年でちょうど撮影から10年経つんです。年齢を重ねていく中で、僕も少しずつですが社会との関係性を考えるようになった。技術的なことや僕自身の人間的な未熟さもあって、これまでは映画として描くことができなかったんですが、もう少し視野を広げて、そこで生きている人たちの人間模様を描いてみようという気になってきたんです。


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