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ブロッキングもダメ、ダウンロード規制もダメ……ならば「海賊版サイト」への有効な対応策は?

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※イメージ画像

 昨年のこの時期、にわかに話題となった海賊版サイト「漫画村」。その存在感は凄まじく、政府が本気で対策に乗り出す国レベルの事案へ発展した。かつて存在したP2Pソフトを利用しての個人同士での違法な交換とは違い、海賊版が巨大な闇産業となっていることを、全国民に知らしめた事件であった。

 その過程で出てきたのが、強制的に閲覧を遮断するブロッキングの法制化だ。これは、パソコンやスマホからアクセスしようとすると、プロバイダが自主的に接続遮断するというもの。つまり、個々人がどこのサイトにアクセスしようとしているかが、丸わかりになってしまう。ゆえに、憲法の保障する「通信の秘密」が守られなくなるのではないかと反対論も続出した。

 政府の有識者会議などでは、一部の出席者がブロッキングの優位性をアピールするも、非難が集中。有識者会議が中間とりまとめを断念する異例の事態にもなった。

 これを受けて、新たな海賊版対策としては、著作権法を改定して、違法にアップロードされた静止画のダウンロードを禁止する。あるいは、収入源のひとつとされる広告出稿を抑制するための企業・団体との協議。そして、正規版を購入する出版社の枠を超えたプラットフォームの新設などが検討されている。

 このうち、静止画のダウンロードについては、ネットに転がるあらゆる画像をダウンロ
ードする行為が「犯罪」となる可能性も高く、批判が集中しているのが実情。

 そうなると、出版社の枠を超えたプラットフォーム設立が現実的なのだが、これもまた、難航している。すでにAmazonのように、電子書籍の巨大な市場を築いている企業もあるが、いまだに誰もが使っているものにはなり得ていない。

 これから先、電子書籍が普及していく流れは必然。その中で誰もが使いやすくて、すぐに本を買える仕組みを作った者が勝者になることはわかっているのだけれども、話はそう単純ではない。
(文=大居候)

最終更新:2019/02/04 22:30
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