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【wezzy】

NGT48「疑惑」メンバーに向かうSNSの誹謗中傷も「暴力」

アイドルグループ・NGT48の山口真帆がファンの男2人から暴行を受けるというショッキングな事件について、ネット上では今もあらゆる情報や憶測が飛び交っている。中でも、犯人グループとのつながりを噂される現役メンバーへの糾弾は止みそうにない。

 事件が発生したのは昨年12月だが、運営サイドの対応に不信感を抱いたと見られる山口自身が動画配信およびTwitterで事件を告発したのは今年1月8日のことだった。山口は暴行事件に他のメンバーが関与していたことをほのめかしていたが、運営会社である株式会社AKSは「違法な行為をしたメンバーはいないと考えている」との見解を示すのみで、詳細は明かされていない。

 当初、事件の公表を控えていたことや、山口の告発以降も動きが非常に遅かったこと、発表内容が二転三転したことなどから、運営サイドの危機管理体制の杜撰さや不誠実さが明るみになるばかりのこの事件。そしてもうひとつ問題なのは、ネット上では関与したメンバーを特定する動きが起き、バッシングが続いていることだ。

 数名のNGTメンバーが、NGT公演の常連である一部のファンと個人的な友人と仕手関係を持ち、寮であるマンションで密会、山口の帰宅時間や部屋番号などを男らに教えた……との“疑い”をかけられ、「週刊文春」(文藝春秋)などを通じて否定してもバッシングは継続している。根拠のひとつは、事件発生直後に山口が彼女らのTwitterフォローを外したこととされている。

 しかし確かな証拠がない状況で、彼女たちのInstagramやTwitterには誹謗中傷、罵詈雑言が集まっている。たとえば荻野由佳が単独でテレビバラエティに出演すれば、SNSアカウントに「暴行事件が解決もしてないのによくテレビに出られるね?」と非難のコメントやリプライがつく状況だ。

 また3月11日には、NGT48メンバーの山田野絵がTwitterで東日本大震災からの復興を願うツイートをすると、「売名行為」「偽善者」「山口真帆さんの笑顔は奪ったのにね」「風化させたらいけないのは、地震だけですか?」等々のリプライが殺到。ネット上の掲示板も山田に対する罵詈雑言が大量に書き込まれている。

 しかし何が真実かわからない中で、個人へ攻撃の刃を向けることは危険だ。おりしも、先日最終回が放送され大反響を呼んだドラマ『3年A組―今から皆さんは、人質です―』(日本テレビ系)では、ネットに書き込まれる悪意にまみれた言葉のナイフが、いかに人を傷つけるかを訴えていた。

 

 『3年A組』は、不確かな情報がネットに出回ったことがきっかけでSNSで悪意を向けられ、自殺に追い込まれた女生徒をめぐるストーリーだ。菅田将暉演じる主人公の高校教師・柊一颯は、生徒たちにしっかり「考える」こと、相手の痛みを想像すること、そして自分の言葉や行動には責任を持たなければならないことを、繰り返し伝えた。最終回は明らかに、視聴者に向けてメッセージを届けようとしていた。

 「SNSによる暴力を世に知らしめる」べく、生徒たちを人質に学校に立てこもった一颯は、最終回で、SNSのライブ中継を利用して訴えた。

<関係ねえじゃねえんだよ! これを娯楽としか思っていない、あんたに言ってるんだよ! おい、そこの、周りに流されて意見を合わせることしかできない、お前に言ってんだよ! お前ら景山の何を知ってたんだよ? 何にも知らねえだろ? 会ったことねえだろ、話したこともねえだろ! 大して知りもしないのになんであんなに叩けるんだよ。 うざい、キモイ、死ね。よくもまあそんなゲスなワードがポンポン出てくるもんだわ恥ずかしい。それだよそれ! そのお前の自覚のない悪意が、景山澪奈を殺したんだよ!>

<お前たちが、景山の命を奪ったんだ。お前も、お前も、お前も! 今まで散々正義感を振りかざしてきたくせに分が悪くなった途端に子どものように責任転嫁を始める。自分を正当化するのに必死だな。つまんねえ生き方してんじゃねえんだよ! 見苦しいんだよ! ふざけてんのはお前らだろうが! お前ら一度だって真剣だったことあんのか! あ? 逃げてんじゃねえぞ! 自分の親や、友達に面と向かって言えない言葉を見ず知らずの他人にぶつけんなよ。お前のストレス発散で他人の心をえぐるなよ、わかるだろ、俺の言いたいこと、お前らそこまでバカじゃなえだろ! 気づいてくれ……>

<いいか、マインドボイス(※作中のSNS)は誰もが手軽に繋がれる便利なツールだ。気の合う友達を見つけて、いつでもどこでもコミュニケーションが取れる。人によっては心の拠り所になるだろう。それも大切だ、否定はしない。けど、その一方で、恐ろしい暴力装置にもなりえる>

 ドラマではないこの現実世界でも、SNSやネット掲示板では悪意が氾濫し、悪意の言葉に苦しむ人がいる。山口真帆が訴えた事件が解決しないのは、確かに大きな問題だ。しかし不確かな情報をもとに、特定のメンバーに疑いの目を向け、個人攻撃を重ねることもまた、大きな問題なのである。

 荻野由佳が所属するホリプロは「事件とは無関係」と明確な否定をしているが、AKSは個別にコメントを出してさえいない。責任を追うべき組織がこの問題に対処せず放置し、あまつさえ「くだらない」と取り合いさえしなかったことが、二次被害を招いてきたといえるだろう。

最終更新:2019/03/13 07:15
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