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『いだてん』だけじゃない!? “クドカン”宮藤官九郎の大コケ作品

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左:『69 sixty nine』(東映)、右:『ゼブラーマン』(東映)

 NHK大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』の視聴率下落が止まらない。4月28日放送回では、歴代最低の7.1%(ビデオリサーチ調べ・関東地区平均)を記録した。このまま視聴率回復が望めない場合、大河史上最低の作品となることは間違いない。

 この原因を昨今のテレビ不況に求めようにも、『いだてん』の前後に放送されている番組の視聴率は好調であり、視聴者がチャンネルを変えているとわかる。

『いだてん』はもともと大河ドラマで弱いといわれてきた近現代をテーマとした点や、東京オリンピックに直接関係のない古今亭志ん生を演じるビートたけしのナレーションとして起用するなど、もともと“無理ゲー”な要素が多くあった。「人気脚本家を起用したのになぜ……」といった声もあるが、そもそも脚本を務めるクドカンこと宮藤官九郎は、手がける作品がすべて大ヒットというわけではなく『いだてん』に並ぶ黒歴史作も多い。

「宮藤官九郎のテレビドラマの代表作といえば『池袋ウエストゲートパーク』『木更津キャッツアイ』(ともにTBS系)があげられますが、両作は決して高い視聴率を獲得した作品ではなく、再放送や口コミで人気に火がついていったといわれます。『いだてん』は展開のわかりにくさが問題となっていますが、それはもともとクドカンの作風であり、万人に受け入れられるタイプのものではないといえるでしょう」(業界関係者)

 そうしたタイプの作品はドラマではなく、映画にも存在する。

「2004年に映画化された『69 sixty nine』は“政治の季節”を描いた村上龍の自伝的作品がテーマとなりました。しかし、クドカンはそうした要素を取っ払い、ギャグ要素が強めの作品に仕上げ、原作とは似ても似つかないものとしてしまい、同作のファンからは不評を買いました。同年公開の『ゼブラーマン』は、特撮ヒーローに憧れる冴えない小学校教師を哀川翔が演じましたが、大ヒットには繋がりませんでした。10年には仲里依紗をヒロインに加えての続編も作られますが、こちらも大コケしています」(同)

 クドカン脚本は一部の好事家に熱狂的に受け入れられるアクの強い作風といえる。いまだ国民的番組である大河ドラマにふさわしかったかは疑問が残るところだろう。
(文=平田宏利)

最終更新:2019/05/20 12:00
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