川崎登戸殺傷事件でテレビに映った、血だまりや怪我人を撮影する人々の姿
5月28日朝7時45分頃、神奈川県川崎市の登戸駅の近くで、スクールバスを待っていた小学生らが男に次々と刺された。16人が刺され、小学生の女児と39歳男性の死亡が確認されている。
刺した男も自らの首付近を切り、死亡。所持品などから麻生区に住む51歳の男と見られており、現場には凶器とみられる包丁2本が落ちていた。男は「ぶっ殺してやる」と叫びながら襲いかかったとの目撃情報も伝えられている。
小学生らは学園法人カリタス学園のカリタス小学校に通うため、スクールバスを待っていた。抵抗する力の弱い子供を狙う悪質極まりない犯行だ。テレビ各局が上空からの映像を含め現場の様子を放送したが、そこには救護されている怪我人や血だまりも映っており、生々しいものだった。非常にショッキングな映像であり、強い刺激を避けたい視聴者は情報を遮断した方がいいだろう。
一方で、テレビ局のカメラには、現場の様子をスマホで写真や動画に撮ろうとする通行人たちの姿も捉えられていた。何が起こっているのか判然としなくとも、何台もの救急車や警察車両が停まり、多数の負傷者が出ている混乱の現場であることは一目瞭然。個人的な興味からためらいなく自身のスマホで撮っていい現場ではないはずだ。
さらに懸念されるのは、テレビでは配慮して流さないような場面の映像も、そうした一般市民がネット上に「衝撃映像」として流し、拡散してしまうことだ。この一週間で、そうした事例が頻発している。
ひとつは23日午後、東京都新宿区のマンションで知人の男性を刃物で刺し重傷を負わせた殺人未遂の現行犯で女が逮捕された事件。女は「好きで好きで仕方がなかった」「相手を殺して自分も死のうと思った」などと供述しているという。この事件発生直後とみられる写真がネット上に流出。マンションのエントランスと思しき場所で、血を流しぐったりと倒れこんでいる男性。女はその傍らにしゃがみ込み、タバコを吸いながら電話をしている。警官も写り込んでいる。このグロテスクな写真は多くのネットユーザーが「エモい」などとして拡散してしまった。
さらに25日夜、愛知県名古屋市・栄の繁華街で、元暴力団組員の男が長い刃物とバールを手に男性を襲撃、殺害するという事件が発生。その一部始終を撮影した動画もネットにUPされ、拡散した。
撮影しネットに公開する側も、興味本位でそれを閲覧したり拡散する側も、現実に起こっている事件をエンターテインメントとして消費している側面があるのかもしれない。しかし事件はすべて現実であり、人間の命に関わっている。
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