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【wezzy】

パタハラ被害ツイートで「カネカ」が炎上! 「男性の育児参加」は育休取得で終わりじゃない

 「夫が会社で育児休暇を取得したところ“パタハラ”を受けた」というツイッターの投稿が話題になっている。“パタハラ”とは、パタニティ・ハラスメントの略で、男性社員の育児休業制度の利用に対して、上司や同僚、会社から嫌がらせを受けるという意味である。

 投稿者は夫が勤めていた会社名は明かしていないものの、一部のツイートに「#カガクでネガイをカナエル会社」と記述。「カガクでネガイをカナエル会社」は、株式会社カネカのキャッチコピーだ。ツイートと同時期にカネカのホームページからは、ワーク・ライフ・バランスを謳う文章が削除されているとして、ネット上ではカネカへの批判の声が高まっている。ちなみに、カネカは「子育てサポート企業」として厚生労働大臣から認定される「くるみんマーク」を取得しているが……。

労働者の家庭生活を無視した転勤辞令
 一連のツイートが最初に投稿されたのは今年4月23日。投稿者の夫が受けたパタハラ被害は、育休明けすぐに「来月付で関西転勤」を命じられ、1~2カ月後ろ倒しにしてもらえないかという要望も受け入れられず、退職を余儀なくされたというもの。

 投稿者一家は新居を建てて引っ越した直後であり、幼い子供たちは保育園に入園出来たばかり、しかも投稿者は東京都内の職場で正社員として働いている。そうした家庭の事情を一切鑑みることなく、夫の勤務先は「来月付で関西転勤」を命じたことになる。仮に夫が関西への転勤を受け入れた場合、妻は新居に残り正社員として働きながらワンオペで幼い子ども2人の育児をすることが予想される。結局、夫は退職を決断したが、有給消化さえ認められなかったという。

 地方への赴任命令が果たして育休を取得したことへの嫌がらせなのか、はたまた嫌がらせの意図はなく日本企業で古くから横行する急な転勤命令の一種なのかは不明だが、いずれにせよ労働者の生活を無視していることは間違いないだろう。

 編集部がカネカの担当者に今回のツイートに関してコメントを求めたところ、<騒動は把握しているが弊社宛のツイートではないため、コメントは控えさせていただいている><社内で事実確認などの調査を進めているが、個人の問題のため、その結果を外部に発表する予定はない>とのことだった。

 

「男性の育児参加」は育休取得で終わりじゃない
 内閣府の調査によると、2016年における日本での「6歳未満の子どもを持つ夫の家事・育児時間」は1日あたり83分。先進国であるアメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、スウェーデン、ノルウェーの中では最下位に位置している。

 政府は、男性の育児不参加が日本の女性の社会進出や少子化の一因になっているとして、近年、男性社員の育休取得を推進しており、先月18日には自民党の有志議員が「男性の育休<義務化>を目指す議員連盟(仮称)」を発足している。

 政府の意向を取り入れ、男性社員の育児休業の取得実績を求める企業は少なくない。しかし、実際に育休を取得したとしても、それで育児は終わりにはならない。何も考えなくてもわかる、当たり前のことだ。子供の生活時間や体調、行事などに合わせ、勤務時間を調整したりリモートワークを活用したりといった、柔軟な働き方をしていく必要がある。それは女性社員に限ったことではなく、男性社員も同様だ。男性の育児参加とは、そういうことだろう。

 労働者の事情を考慮しない急な転勤にどれほど合理性があるのかも甚だ疑問。無茶な辞令を出し忠誠心を試すような会社もあるというが、理解に苦しむばかりだ。共働きの育児家庭であれば尚のこと、そう簡単にYESと言えなくて当然だろう。労働者の権利と生活を軽視した業務命令が横行するようでは、育休の本来の目的である「男性の育児参加」は夢のまた夢。会社がいくら「女性が働きやすい職場」などと謳おうと、「女性だけが仕事と育児を両立する」前提では、少子化対策になどなり得ない。男性社員の働き方を見直さない限り、日本は変わらないだろう。

最終更新:2019/06/04 07:15
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