ガストの「おひとりさま席」で極楽自宅気分を満喫! 忖度ナシの体験ルポ
その名が示すとおり、従来は家族連れに利用されることがメインだったファミリーレストラン。だがその客層はもちろんファミリーに限定されない。人との待ち合わせなど、予定までの隙間時間を埋めたり、あるいはノートPCを持ち込んで仕事をしたりといった“おひとりさま”の利用も増えている。
そんな需要、「ガスト」は捉えていた。すかいらーくホールディングスが運営する「ガスト」では近年、首都圏や長野、大阪の一部店舗でひとり客用のボックス席、通称“おひとりさま席”を導入している。スマートフォンを利用してくつろいだり、仕事の作業場として利用したりする一人客が増えていることがその理由だ。
“おひとりさま席”がない店舗では、一人客であっても2名用以上の大きなテーブルに案内されるため、一人で占有するのに後ろめたさを感じる人もいるだろう。“おひとりさま席”として区切られた空間は、単身利用者にとって気楽でありがたい。
そこで気になるガストの“おひとりさま席”を、筆者(20代女性)が体験。忖度ナシのレポートをしていきたい。
たった2席の“おひとりさま席”を運よく確保
ガスト公式サイトの店舗検索では今のところ、“おひとりさま席”の導入店舗だけを絞り込むことはできない。そこで利用者の口コミ情報などからまとめたところ、都内では赤坂見附店、東池袋店、三田慶應大学前店、吉祥寺店、明大前店、新橋店、幡ヶ谷店、亀有駅北口店、麻布十番店の9店舗に“おひとりさま席”が存在しているようだ(2019年5月現在)。
筆者は、京王線の明大前駅から徒歩1分の線路沿いにある明大前店(世田谷区松原)を訪問してみた。入店し、入り口から店舗内を見渡してみても、それらしき席は見当たらなかったが、店員に「ボックスの一人席ありますか?」と尋ねると“おひとりさま席”に案内してくれたので一安心。どうやら、入り口からは死角となっていたようだ。
テーブルセットもすっきり配置されており、“おひとりさま用”でも意外と広々!
明大前店では通路沿いに2席の“おひとりさま席”を確認することができた。筆者は平日の16時頃というアイドルタイムに来店したからか、運よく片方の席が空いていたのですんなり案内してもらえたものの、店舗全体で約80席あるのに対し、たった2席だけというのは少なすぎる印象。まだ実験段階だからだろうか?
ちなみにもう一方の席では、ノマドワーカーと思われる30代くらいの男性がノートPCを広げ、ドリンクバーを利用していた。だいぶ長居している雰囲気があり、この“おひとりさま席”の回転率は、あまりよくないのかもしれない。
ファミレスの単身利用に最も重要といえる電源とWi-Fiも完備!
さて、ファミリーレストランやカフェで快適なひとり時間を過ごすために必須なものといえば、電源とWi-Fiだ。電源については各席にひとつずつ完備されており、しかも足元ではなく、テーブルの前方にあるからとても抜き差ししやすい。
電源は1席にひとつずつ完備。“おひとりさま”への配慮が行き届いている印象だ
そして今時のファミレスでは常識かもしれないが、Wi-Fiもきちんと完備されているため、暇つぶしにスマホで動画でも観ようか、という“おひとりさま”にもうってつけである。
さて肝心のテーブルだが、正方形に近い形で奥行きがある。筆者が注文したライス、スープ、チーズINハンバーグという3つの食器を並べても余裕の広さだったので、先述したノマドワーカーの男性のようにノートPCを置いてもさほど圧迫感はなさそうだ。
コワーキングスペースと比べても優れたスペック
筆者は別の飲食店でもいくつか“おひとりさま席”に類するものを利用したことがあるが、壁に向き合って他の一人客と横並びになったり、両サイドには壁や仕切りがあったりと、やや窮屈な仕様が多かった。しかしガストの“おひとりさま席”は、よりプライベート空間としての演出が際立っているように感じられた。席が縦並びなので大仰な仕切りは必要なく、簡単な目隠しがついているだけなので、個室感と開放感を見事に両立しているのだ。
そして、足元は十分に足を伸ばせるスペースがあり、その上部は荷物置きのスペースも確保されているので、荷物を持ち込んでも窮屈さはさほど感じずないだろう。限られた空間を有意義に使える設計に感嘆する。
上部が荷物置きで、下部はゆったりとした足元スペース
リーズナブルなファミレスであることがウリな「ガスト」は、客単価はそもそも高くないはず。特にドリンクバーのみの利用などとなれば、店舗側の目先の利益だけを考えると、“おひとりさま”の長時間利用はご遠慮願いたいところが本音ではないのか……?
それにも関わらず、ここまで居心地を良くしてくれるのは、ランチタイムやディナータイム以外の隙間時間における顧客獲得につながる見込みがあるからなのだろうか。実際に、電源とWi-Fi完備の空間利用の代金として考えれば、コワーキングスペースと比較してもコスパはかなり良く、需要も高そうだ。時代によって必要とされるサービスのあり方は移り変わっていくだろうが、ファミレス界の雄・すかいらーくホールディングスの柔軟性が、この“おひとりさま席”に垣間見えた気がした。
――以上、「ガスト」の“おひとりさま席”を実際に利用してみた感想だ。ネット上の評判どおり、かなり快適性の高い空間だったように思う。満足度が高かったゆえだが、“おひとりさま席”の導入店舗や各店の席数をもっと増やしてほしいというのが、筆者の個人的な要望である。
“おひとりさま席”によってリピーター率が増加し、店舗イメージ向上などの恩恵があれば、「ガスト」も目先の売上度外視で導入店舗、席数を増やしていってくれるはず。また、他のファミレスチェーンも「ガスト」に続いて“おひとりさま席”を導入していくかもしれない。イチ利用者としては、「ガスト」のような居心地のいい“おひとりさま席”の普及に期待したい。
(文=池田ミホ/A4studio)
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