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【wezzy】

宇垣美里アナウンサーの“マイメロ論”を精神科医はどのように見る?

 2019年3月31日付でTBSを退社し、フリーアナウンサーとして活躍の幅を広げている宇垣美里さん。

 宇垣美里さんといえば、“マイメロ論”が有名だ。マイメロ論とは、宇垣美里さんが『Quick Japan』Vol.132 (2017年6月発売号/太田出版)のコラムに綴ったストレス対処法で、自身にふりかかる災難やどうしようもない理不尽に直面した時に、メンタルを守るための方略だ。自分にサンリオのキャラクター“マイメロディ”という別人格を持たせ、「私はマイメロだよ~☆ 難しいことはよくわかんないしイチゴ食べたいでーす」と思うようにすれば、大抵のことは対処できる……というもの。

 この“マイメロ論”はSNSで広く拡散・共有された。そんな宇垣美里さんが、6月18日に放送された『宇垣美里オールナイトニッポン』(ニッポン放送)でも、ユニークかつバラエティ豊かなストレス対処法を教えてくれていた。

 不本意な謝罪をしなければいけない時、宇垣さんは心の中で「私が美しすぎて、あなたよりも頭が良くて人間的に優れていてごめんなさい」と唱えるのだという。「自分のほうが優れていてごめんなさい」と思うことで、本当に罪悪感を生むことができ、心にもないはずの謝罪の言葉に感情を上手く乗せることができるという。また、心の中でつぶやくことで丁度いい“間”ができるので、聞き手側に「ちゃんと聞いてますよ」とアピールできるメリットもあると解説した。

 もうひとつ、通話アプリ「LINE」を使ったストレス対処法も話題だ。LINE内で新しくグループを作り、嫌いな人や文句を言いたい人のアイコンをスクリーンショットし、グループのアイコンとして設定する。これが嫌いな人や文句を言いたい人の“仮想アカウント”となり、宇垣さんは誰もいないグループLINEに思いの丈をぶちまけるそうだ。アイコンが一緒であるため、本人に言いたいことを送っている気持ちになれるだけでなく、その人に対する自分自身の感情や言いたいことを客観視でき、冷静さを取り戻すことができるよう。ただし本物のアカウントと間違えたら怖い。

 どれも非常に興味深く、日常生活のストレス溜め込み防止のために自分もやりたい、と思った人は多いのではないか。ただ、万人に効く特効薬というものもそうそうない。そこで、これらのストレス対処アイデアは、どんな場合に有効なのか、精神科医の水島広子先生に話を伺った。

 

水島広子/精神科医
慶應義塾大学医学部卒業。同大学院博士課程修了(医学博士)。同大医学部精神神経科勤務を経て、2000年6月~2005年8月、衆議院議員として児童虐待防止法の抜本改正などを実現。現在、対人関係療法専門クリニック院長。慶大医学部非常勤講師。アティテューディナル・ヒーリング・ジャパン代表。日本における対人関係療法の第一人者。ベストセラー「女子の人間関係」など著書多数。二児の母。

 

「すみません」はお見舞いの言葉でもある
 宇垣美里さんのストレス対処法、ひいては自分のメンタルを自分でケアする方法は、水島先生からみても合理的だという。

水島先生「謝罪する際に「私があなたよりも優れていてごめんなさい」と心の中で唱えるのは、良い対処法だと思います。その理由は“完璧主義の手放し”ができるからです。

 完璧主義の傾向があって他人にも自分と同じレベルの要求をする人は、細かいことにもよく気がつくので他人のできていない部分に敏感に反応してしまい、イライラしやすくなります。そういう人は『周囲の人よりも優れていてごめんなさい』と一歩引くことで、他人への高い要求をセーブでき、ストレスを回避できます。

 つまり、完璧を求めてしまうと『みんなも自分と同じようにできないのはおかしい!』と思ってしまいますが、こういったことを心の中で唱えると『自分みたいにできる人ばかりではないんだ』という“気付き”を得ることができます」

 謝罪時の心持ちについて、水島先生は「『すみません』という言葉は“謝罪”としてだけでなく、“お見舞い”としての意味もあることを知っていると良いでしょう」と言う。

水島先生「私は“怒っている人”は“困っている人”なんだ、と捉えることを推奨しています。怒っている人はなにかに困っているため、怒っているわけです。ですので、謝罪を要求された時、自分のしたことを謝るために『すみません』と言うのではなく、お見舞いとして配慮の意を込めて『大変ですね。少しでも癒されるように、すみませんと言いますね』とすれば、謝罪する側はそれほどストレスを感じません。『すみません』は必ずしも自分の非礼を詫びる意味だけではなく、『相手が苦しそうだから、お見舞いを言っておこう』『大変そうだから声をかけてあげよう』みたいなニュアンスで、状況に応じて使い分けてあげるといいですね」

 しかし、理不尽な怒りをぶつけられると、「自分は悪くないのに……」と頑なになってしまい、「すみません」という言葉が出てこない人もいるだろう。だが、それはストレス蓄積の悪循環になるという。

水島先生「物事の正しさに囚われて、『自分は悪くないのに……』と意固地になってしまうと、それ自体がご自身にとってストレスになってしまいます。『自分は悪くないのに……』と思っているのに謝罪を要求される場面は、相手が相当困っている可能性が高いです。そういった時にこそ、正しいかどうかにはこだわらないで、『とても大変そうだから、お見舞いを一言伝えてあげよう』という心持ちでいることが大切です。『怒っている=困っている』と自動翻訳できるようにしておくと、ストレスを感じにくくなり、日常生活を過ごしやすくなります」

 

「自分は相手に何を求めているか」を念頭に置く
 LINEで仮想アカウントを作り、思いの丈をぶつける方法については、より良いやり方があるという。

水島先生「この方法も非常に有効だと思います。ただ、1つ付け加えるのであれば、『相手に何をやってもらえれば、自分は嬉しい気持ちになるのか』という視点を持って文章を打つことが重要です。最初のメッセージは酷い言葉を使っても良いとは思いますが、『この人が何をしてくれたら自分は満足できるだろう』ということを念頭に置いて、メッセージ内容を徐々に変えていくと良いと思います。

相手の嫌なところを淡々とあげつらうだけでは、ストレス解消にならないので。『これをやってください。お願いします』と言えるくらい、相手への不満をブラッシュアップさせたほうが良いですよね。

『自分が相手に何を求めるのか』を突き詰めていくと、『○○と△△と□□を同時に求めるのは酷だったな……』『あの人はずぼらな性格だから、自分の要求に応えることは難しそうだな』など、その要求がとても現実的ではなかったということに気づくケースは珍しくありません。自分の要求に気がつけば、適切なアプローチができるようになるので、ストレスに振り回されることも少なくなるでしょう」

 『怒っている=困っている』と自動翻訳できるようになると、LINEでメッセージを送りながら『この人に何を求めているのか』ということに加えて、『自分は何に困っているのだろうか』という感情も探ることができ、ストレスを効率よく減らすことができるそうだ。

 マイメロ論も同様で、嫌な相手を「困っている人なんだ」と解釈すると、やりやすい。

水島先生「辛い状況をダイレクトで受け止めしてしまうと傷ついてしまうけど、それを緩和させる方法として、このマイメロ論は非常に面白いと思います。これまでの話の流れでいうと、『自分は怒られている』と思うとマイメロのような癒し系のキャラにはなれないけど、『この人は困っている』という見方をすればマイメロになることは容易です。つまり、何かしらのキャラを心の中で作り出せば、『怒っている=困っている』と翻訳しやすくなるので、ストレスを生じさせないための方法として有効かと思います。

『ドラえもん』の中で、のび太が困っている時にドラえもんがなだめるシーンがあるじゃないですか。そういったドラえもんの視点を持って、相手や状況を見てあげると『怒っている=困っている』という翻訳が捗りますよね。自分が好きな癒し系のキャラを見つけて、それを取り入れてあげると良いでしょう」

 自分自身の中で、『怒っている人=困っている人』という翻訳機が機能していれば、嫌な状況に直面した時に毎回マイメロになる必要はなくなるという。ただし、自分が感情的になりやすく、煽られやすいという自覚があるならば、マイメロ論を積極的に活用したほうが良いそうだ。

 大人ならば、自分の機嫌は自分で取りたいもの。男女の別を問わず、ストレスのセルフケアに宇垣さんのやり方は参考になるだろう。

最終更新:2019/07/08 07:15
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