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『フリースタイルダンジョン』レビュー

『フリースタイルダンジョン』FORKの踏みは芸術の域! 変態的ライムにR-指定が童心に帰る

DJ CELORYが涙した輪入道 VS TKda黒ぶち

 バトルがクリティカルで終わったため、番組の撮れ高がまだ全然足りていない。FORKが巻きすぎたのだ。また、モンスターたちがパンでも作って尺をつなぐか? と思っていたら、特別企画が行われる模様。題して「DJ CELORY(でぃーじぇー・せろり)が選ぶBEST BOUT」だ。

 文句なしに、これはいい企画! DJが独自の視点で語る感想は、ずっと聞いてみたかった。結果、こんなTOP3となった。

1位 輪入道(わにゅうどう)VS TKda黒ぶち(てぃーけーだ・くろぶち)
2位 しぇん VS ID(あいでぃー)
3位 U-mallow(ゆーまろ) VS JUMBO MAATCH(じゃぼ・まーち)

 まず、3位について。JUMBOのインスタグラムを見ていると、日々、ERONE(えろーん)とフリースタイルの練習に励んでいることがわかる。当初、JUMBOはフリースタイルバトルのコツがつかめていなかった。そんな彼にとって、U-mallowとのバトルこそ開眼のきっかけになった印象だ。

「このときの精神状態って半端じゃなかったんで、すごく背水の陣で挑みました……(笑)」(JUMBO)

 でも、盟友・ERONEによると、JUMBOはこんなものじゃないらしい。

「悪いけど、俺はずっとJUMBO君と練習して喰らってるんで。世間はみんな“覚醒した”とか言ってますけど、こんなん全然目ぇ覚めただけですよ。“何言ってんだ、お前ら”って(笑)」(ERONE)

 JUMBOの心境が聞けるのは貴重だし、ERONEに褒められて照れるJUMBOを見るとうれしくなる。彼のラップにはグルーヴ感があるので、まるで曲みたいなのだ。3代目フリースタイルダンジョンは、JUMBO MAATCHの成長物語という側面もあると思う。

 2位にランクインしたのは、しぇん VS IDの一戦だ。ラスボス以外でモンスターの“3強”を挙げるとしたら、呂布カルマとFORKに、IDが入ると思う。モンスターになってからの彼には、メチャメチャ強くなったイメージがある。なんとも恐ろしい若手枠である。

 それにしても、自分のバトル映像を見ながら異様に恥ずかしがるIDが尊い。性格の良さも買いのモンスターだ。

 1位に輝いたのは、輪入道 VS TK。3代目モンスター決定戦、決勝のバトルだ。相手と真正面からぶつかるのが常のTKは、相手の力をいつも十二分に引き出す。だから、名勝負を多く生むのだ。特にVS 輪入道のバトルは、映像を見終わったモンスターが全員笑顔で拍手しながら「素敵!」と連呼したほどの一戦だ。

「輪入道の背中を見ながらバトルブレイクしていたのですが、涙が止まらなかったんです。なかなかそんなことはないんですが、この試合は涙を流しながらブレイクをやったので、やっぱりこれかなと」(DJ CELORY)

『フリースタイルダンジョン』は、審査員が下す判定に納得できない場合が多い。だからこそ、審査員と評価基準が違うDJの見解を知れた今回には意義があった。1試合しかなかったので「今日はハズレ回?」と思いかけたものの、そんなことは決してなかった。

寺西ジャジューカ(芸能・テレビウォッチャー)

1978年生まれ。得意分野は、芸能、音楽、格闘技、(昔の)プロレス系。『証言UWF』(宝島社)に執筆。

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てらにしじゃじゅーか

最終更新:2020/03/11 09:40
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