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半地下のパラサイト家族は存在するのか!? “ヘル朝鮮”があらわす韓国住宅の本当の実態

日本と韓国では「マンション」の意味に大きな違い?

 韓国では外壁にサムスンやLG電子など大企業の社名を大きく掲げた高層住宅を多く目にする。日本人旅行者はこれら住宅をサムスンなどの社宅と勘違いすることも多いが、実はこれらが“韓国版のタワマン”なのだ。

「韓国で『マンション』というと、『ヴィラ』と呼ばれる低層住宅をイメージします。『アパート』よりも共有設備が少なくセキィリティが劣るので、アパートのほうが高級という認識です。ワンルームなど狭小な住居が連なる『多世帯住宅』は、さらにランクが落ちるという印象です。

 韓国では戸建て住宅のことを『単独住宅』といいますが、これも日本とは微妙にイメージが異なります。単独住宅のイメージは、金持ちの家か古い家というものです。人口過密のソウルなど大都市に単独住宅は少ないので、『パラサイト』に出てきたお屋敷=単独住宅は、現実離れした、超がつくほどの大金持ちを表しているといえます」(前出の韓国メディア元記者)

 次に賃貸契約の方式について話を聞いてみた。日本では毎月家賃を支払う方式が一般的で、韓国でも同じ方式を「ウォルセ」(「月払い」の意味)というが、これは韓国では一般的ではない。韓国で広く普及している方式は「チョンセ」だという。

 「韓国人が賃貸住宅を借りるとなると、まずチョンセをイメージします。チョンセは入居者が賃貸契約時に、住宅価格の8割程度の保証金を家主に支払います。借りようとする物件の価格が3,000万円だとすると、入居者は保証金2,400万円を家主に支払うことになります。日本人の感覚では賃貸なのに数千万円の大金を支払うことが理解できないと思いますが、保証金は退去時に全額返済されます。

 では、家主はどうやって生計を立てているかというと、チョンセで受け取った保証金を銀行に預けるなど資産運用して、その運用益で生計を立てているんです。チョンセは2年契約が一般的なので、世帯向け住宅の保証金相場2,500万円、定期預金を金利5%で計算すると、家主は2年間で約256万円の利息を手にします。毎月の家賃収入に換算すると約10万7,000円になります。

 昔は定期預金の金利が5~10%もあったので賃貸物件のほとんどがチョンセで、ウォルセは大学生用のワンルームマンションしかありませんでした。しかし、最近は金利1%台の低金利時代なので、以前に比べてチョンセ物件は少なくなりました。チョンセは、結果だけを見れば、1円も払うことなく住むことができるので、韓国人はお金が出て行くだけのウォルセは“損している”という感覚が強いんです」(同)

 話だけを聞くとお得に感じるチョンセだが、そこには国を揺るがしかねないほどの問題も秘めている。韓国事情通は、「韓国の不動産バブルと家計債務増大の背景にチョンセがある」と指摘する。

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