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『フリースタイルティーチャー』自由闊達にラップで遊ぶゆりやん、下ネタ禁止で萎縮のぶるま 早くも差が開く?

文=寺西ジャジューカ(てらにし・じゃじゅーか)

『フリースタイルティーチャー』自由闊達にラップで遊ぶゆりやん、下ネタ禁止で萎縮のぶるま 早くも差が開く?の画像1
『フリースタイルティーチャー』(テレビ朝日)

 7月21日に『フリースタイルティーチャー』(テレビ朝日系)が放送された。番組が始まって今回で3回目、ようやく企画の狙いらしきものがわかってきた。

「ダンジョンの後番組を任されたんだぜ!」覚悟をラップに込めるRGに目頭が熱くなる

 前回より、凄腕ラッパーがラップ好き芸人を鍛える“個別指導編”がスタートしたが、ティーチャーそれぞれの教え方は完全に四者四様だ。

 レイザーラモンRGを担当するのは輪入道。バイブスを重視する彼の指導法が凄い。「肋骨から声を出す」というイメージの発声法を覚えさせるため、「肋骨の出っ張り(みぞおち?)を強く殴りながらラップ」することをRGに課したのだ。「殴られても負けないで声を出して」と輪入道から檄を飛ばされたRG。すると、本当にみるみるバイブスは上がっていった。

「ここ殴り続けたらマジ死ぬんじゃねぇの?
 でも 死ぬ気でラップする 俺は死ぬ気でラップする
 マジで今回 フリースタイルダンジョンの後番組として任されたんだぜ
 これぐらいの痛み 他に出たかったラッパー達の気持ちも込めて叩くぜ」

 前番組からのバトンを、ラッパーではなく芸人の自分たちが受け取ったという負い目と責任を「死ぬ気でラップする」というリリックに詰め込んだRG。見ていて、少し泣きそうになった。韻やフロウも大事だけれど、熱いバイブスこそ1番大事。2人を見ていて、それをつくづく感じた。

 もう1つ、輪入道が授けたのは「1・2小節は相手のパンチをかわし、3・4小節で打ちに行く」というアドバイスだ。これ、本当に納得である。1・2小節まではいい感じなのに、3・4小節で相手に巻き返されて負けるラッパーを今まで何人見てきたことか。ならば、極端な話、前半は捨ててしまっていいのかも知れない。当たり前だが、強いラッパーは戦略を緻密に考えている。決してバイブスだけではないのだ。

 TKda黒ぶちゆりやんレトリィバァのペアも好調だ。大前提として、ゆりやんの資質は抜きん出ている。ピアノを弾き倒す姿からはリズム感の良さが窺えるし、4人のスチューデントの中で彼女が1番ビートに乗ってラップができている。他のスキルもいい。言葉はスラスラ出てくるし、「声色で遊べ」と指導されてからはフロウも十分。韻も踏んでいるし、アンサーもしている。バイブスだってある。つまり、全部できてしまっているのだ。もう、TKの仕込みはほぼ完了した気さえする。頭がいいからドンドン伸びるゆりやん。芸人としてもラッパーとしても天才肌だと思う。

 何より、すごくいいのはTKとゆりやんの和やかな空気感だ。4人のスチューデントの中で、ゆりやんが1番ラップを楽しんでいるように見えるのだ。黒ぶちから師弟の契りとして黒縁メガネまでもらったゆりやん。このポジティブな環境が、彼女を上達へと導いているはずだ。

 逆に見ていて辛くなるのはDOTAMA紺野ぶるまペアだ。『フリースタイルダンジョン』の芸能人ラップ企画で呂布カルマにセコンドについてもらったときは、あんなに光っていた紺野。なのに、下ネタを禁じられた今は、坂道を転がり落ちるように魅力を失くしている。

 今回、DOTAMAはゲストとしてゆうまとSKRYUを招いた。実力派ラッパーであり、変態と呼んで差し支えない2人だ。さらに紺野が加わるのだから、どうしたって下ネタの応酬を期待する。なのに、今回も紺野は下ネタ禁止のサイファーを課せられた。ゆうまとSKRYUを呼んでおいて、なぜそんな縛りを設けるの……。

 どうも、紺野はフォームを崩してしまっている気がする。ディスの内容はいいのに、ビートに全く乗れていないのだ。DOTAMAのスパルタに置いていかれないよう、いっぱいいっぱい。心配になるほど紺野がしんどそうだ。もっと、長所を伸ばすタイプのティーチャーのほうが良かったか……? 4人のスチューデントの中で、はっきりと紺野は出遅れた。

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