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卓球は延期、水泳競技は一転復活… 五輪調整試合で関係者右往左往の実態

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橋本聖子

 今夏の東京五輪で金メダルが期待される卓球日本代表に激震が走ったーー。

 5月に中国で開催予定だった「ワールド・テーブルテニス」チャンピオン大会が延期される可能性が高くなったというのだ。

 7月の五輪本番前最後の国際大会には日本代表選手らを派遣する予定だっが、中国では2大会が開催が予定されていたにもかかわらず、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて開催のメドが立たなくなった。6月にはハンガリーでも大会が計画されていたが、厳しい情勢となっている。

 関係者によると、現在、五輪代表選手のうち6人は東京都内の施設で30日まで合宿を行っており、5月の連休明けから再び合宿が組まれる予定で、大会がなくなった場合、実戦ではなく練習だけで状態を仕上げることになる。五輪関係者は「野球、サッカーのように国内戦だけでレベル維持、調整できる競技であればいいのですが、卓球が海外調整できないのはかなりの痛手になる」と険しい表情だ。

「卓球の日本代表選手は海外を転戦しながら実力を磨いて、自分自身の世界での立ち位置を確認する。ですがそれすらできない状況なのです。現在は国内のTリーグがありますが、調整するといっても一定のレベル以下になってしまう。卓球日本代表にとって、金メダルを確実なものにするためにはライバル・中国と国際舞台で前哨戦に勝つことが大きい。戦略や先述の分析もできますし、選手も経験を積めるのは大きい」

 一方で国内での国際大会中止が確実視されながら一転、実施することが決まった競技がある。国際水泳連盟は東京都内で開催が危ぶまれていた飛び込みワールドカップだ。アーティスティックスイミングも、国内で代替開催する方向で調整中という。ただし、5月末に福岡で開催予定だったオープンウォーターの大会については、五輪予選開催実績があるポルトガルでの代替開催になる見通しとなった。

 五輪予選を兼ねた3大会については政府、五輪組織委による新型コロナウイルス感染対策費用負担について日本側が相当譲歩したという。

 五輪関係者は、「政府の意向がかなり働いたとみている。国内での五輪予選中止となれば本大会も中止に追い込まれかねない。経費がかかってでもメンツを保とうしているのはよく分かるが関係者が振り回されていることが浮き彫りになった。これでは選手も調整どころではないと思う」という。

 ずっと「選手ファースト」が言われている中、いつの間にか「五輪開催ファースト」にすり替わっていた。選手ありきの五輪開催は完全におきざりになっていることが露呈している中、国民は本当に今夏の大会開催を望んでいるのだろうか。

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最終更新:2021/04/12 18:00
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