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『チコちゃんに叱られる!』、『トリビアの泉』とテーマ被りも、本家を上回る検証VTRが感慨深い

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『チコちゃんに叱られる!』(NHK)

 4月23日の『チコちゃんに叱られる!』(NHK)は緊急事態宣言発出で菅義偉首相が会見を行ったため、放送は休止に。翌日の土曜(24日)午前に放送される再放送枠が本放送となった。

 この回のゲストは初登場の東野幸治と、7回目の登場でチコちゃんからオリジナルメンバーに認められた田中美佐子の2人。チコちゃんから「2丁目軍団」と呼ばれた東野だが、東野とチコちゃんの“中の人”木村祐一、そして岡村隆史が揃うと確かに2丁目劇場臭は全開だ。

チコちゃん 「2丁目からWコウジでございます」
東野    「Wコウジの次男のほうでございます! どうぞ、よろしくお願いします」
岡村    「僕はちょっとこの絡み(チコちゃんと東野)、新鮮です(笑)」

 ちなみに、田中はチコちゃんから「みちゃみちゃ」と呼ばれていた。ここは「Take2」呼びじゃないのか……。

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 この日2つ目のテーマは「なんでたわしは亀みたいな形をしているの?」という疑問で、チコちゃんが発表した正解は「妻が障子のサンを掃除したから」だった。

 詳しく教えてくれるのは創業113年の老舗たわしメーカー社長、西尾智浩さん。この人、パッと見はデニムに長髪であまり社長っぽくないルックスをしている。「なんか、ミュージシャンが実家を継いだみたいな人だ」と思っていたら、実は本当にそうらしい。約10年前に会社を継ぎ、それ以前はプロのギタリストとして活躍していたそうだ。彼がサポートしていたミュージシャンは浜崎あゆみ、T.M.Revolution、ZIGGYなど。ギタリストとして割と凄い人だったみたいだな……。実は、亀のような形のたわしを生み出したのは西尾社長の曽祖父にあたる西尾正左衛門さんである。

 ここで始まったのは、NHKたぶんこうだったんじゃないか劇場「タワシの女房 ~亀の子たわし誕生物語~」だ。今から110年以上前の明治40年頃、西尾正左衛門(橋本じゅん)とその妻である西尾やす(石田ひかり)は家業で縄を作っていた。2人の生活は決して豊かではなく、一攫千金を夢見る正左衛門の思いは回顧録に綴られたほどである。当時、正左衛門が作っていたのは、主に生垣などを束ねる際に使用するシュロの縄だった。一方、この頃はワラなどを簡単に束ねたものがたわしとして使われていた。

 明治時代に入り、人々の生活が西洋化して行く中で正左衛門は「何か新しいものを考案、創造すればきっと儲かる」と考えた。そして、彼は縄の原料だったシュロを針金で巻いたアイデア商品「靴拭きマット」を開発! 当時は履物が草履から靴に変わっていった時代だったので、靴拭きマットは大いに売れた。ところが、次第に「踏むと潰れる」という悪評が立ち、靴拭きマットは返品が増えてしまう。シュロは繊維が柔らかく、靴で何度も踏むと毛先が潰れてしまうのだ。

 その年の年末。大掃除中にやすは見たこともない掃除器具を持っていた。返品された靴拭きマットから棒状の毛束を取り出し、それで彼女は障子のサンを綺麗にしていたのだ。

「そうか。手に持って使うものなら毛先が簡単に潰れることもない! これで大金を手にできるぞ……」(正左衛門)

 掃除をする妻の姿を見て、正左衛門は商品開発のアイデアをひらめいた。さすが、やすは“タワシの女房”である。それからは、女性も使いやすいように妻の手を参考にしてたわしの大きさやシュロの繊維の長さ、持った時の感触など何度も試作を繰り返した正左衛門。そして明治40年、女性の手にも綺麗に収まるたわしが完成した。これまでのたわしとは洗浄力の違いは歴然! さらに、そこに居合わせた息子がたわしを見て「何かそれ亀みたいだね」と口にする。こうして、商品名は「亀の子束子」に決定! というか、亀の子束子はもっと大昔からあるものと思っていた。明治時代の発明だったのか。

 その後は、靴洗い用、お風呂での体洗い用など様々な形が生まれ、たわしは世界中で使われる大ヒット商品になった。VTR終了後、田中がこんな感想を漏らしている。

「結局ね、奥さんが考えて、名前は子どもが考えて、あの人何も考えてないですよ」

 いや、確かにそうなのだけど……。でも、そのひらめきを商品開発に繋げられたのはやはり正左衛門の功績だろう。

 ところで、「NHKたぶんこうだったんじゃないか劇場」に登場したのはいつもの鶴見慎吾ではなく、橋本じゅんだった。新キャストである。そして、橋本の奥さん役は石田ひかり。2人は、石田がヒロインを務め、1992~1993年に放送されたNHK連続テレビ小説『ひらり』で共演していた間柄だ。「30年の時を経て小林先生(橋本)はひらり(石田)と結婚したのか?」と、勝手な妄想を膨らませてしまった。ズバリ、それを狙ったキャスティングのはずだ。

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