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Aマッソ加納「新しいお笑いをやりたくてこの番組やってんのよ」…裏切りのオチ

文=飲用てれび(いんよう・てれび)

テレビ日記の画像1
AマッソマネージャーTwitter(@amasso_official)より

 テレビウォッチャーの飲用てれびさんが、先週(7月25~31日)に見たテレビの気になる発言をピックアップします。

加納(Aマッソ)「新しいお笑いをやりたくてこの番組やってんのよ」

 できるだけ面白い番組について語りたい。つまらない番組についてはあまり語りたくない。けれど、面白いけれど語りにくい番組というのがあって、たとえば『トゲアリトゲナシトゲトゲ』(テレビ朝日系、以下『トゲトゲ』)がそうだ。

『トゲトゲ』は今年の春から「バラバラ大作戦」のなかで始まった深夜のバラエティ番組。MCは福田麻貴(3時のヒロイン)、加納(Aマッソ)、サーヤ(ラランド)の3人だ。

 で、この3人が番組内で繰り広げる“面白い”を伝えるのはなかなか難儀。というのも、3人はずっとふざけているから。ふざけるなかで、ただでさえややこしい設定の企画を、さらにややこしくしていくから。そして、そのややこしくしていく過程が面白いからだ。そんな『トゲトゲ』の面白さは、たとえば番組内で出演者が発したひと言を切り出してTwitterに投稿するみたいなことでは、なかなか伝えられない。

 26日に同番組で放送されたのは、バラエティ番組でよく見るゲームを令和版に刷新しようとする企画だ。題して「使い古されたゲームをアップデートする夜」。

 まずは、「叩いてかぶってジャンケンポン」をアップデート。3人はこのおなじみのゲームを、勝った人と一緒に審判も負けた人を叩いてOKな「袋叩いてかぶってジャンケンポン」や、負けたほうが相手の情に訴えかけて叩かれることを回避する「命乞い」なるゲームに改変していく。「袋叩いてかぶってジャンケンポン」のほうは、暴力的なものがバラエティの画面に映らなくなっていく時代に逆行したようなゲームに、「命乞い」のほうは、誰がネットなどで叩かれるかどうかが曖昧な基準をもとに決まっていく時代を反映したようなゲームに、それぞれ仕上がっていた。

 あるいは、「パンスト相撲」のアップデート。こちらはインタビュー中にウソをついたらかぶったパンストを引っ張られる「パンストインタビュー」にアップデートされ、ネタ作りで気をつけていることを聞かれたサーヤが「誰も傷つけないこと」と答えて思いっきりパンストを引っ張られたりしていた。オチでは、福田がパンストをかぶった顔に堪えきれず加納とサーヤが大笑い。福田もパンストの下の顔で笑いを誘う。加納が笑い泣きしながら言う。

「違うのよ。新しいお笑いをやりたくてこの番組やってんのよ」

 ここ数年、若手芸人への注目と並行しながら、テレビのバラエティ番組やお笑いの意識的な“アップデート”が求められてきた。女性の芸人の振る舞い、あるいは女性の芸人に対する周囲の人たちの振る舞いは、そんな“アップデート”のひとつの焦点となってきた。

 そんななかにあって、「パンストを被った顔が面白い」は、まずは「使い古されたゲームを更新するという企画を使い古された笑いでオトす」という今回の企画の設定をフリにして、裏切るオチである。と同時に、彼女たちがここ数年おかれてきた、あるいは自分たちでも乗ってきた「新しいお笑い」を求められる流れをフリにして、裏切るオチでもある。

 ――みたいなことは、SNSではなかなか伝わりにくい。以上の文脈を刈り取って「パンストをかぶった顔が面白い」だけつぶやくのは誤解を招く。かといって、あまり説明するのも野暮になる気がする。面白いから伝えたいのだけれど。ジレンマ。

 が、そんなジレンマを感じる番組もあまりあるわけではない。そのことが、番組の確かな面白さを示しているようにも個人的には感じている。

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