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『ミスなか』女性は大絶賛、男性は「説教クサい」…評価が真っ二つに割れるワケ

文=東海林かな(しょうじ・かな)

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ドラマ公式サイトより

 映像化でこれほどガッチリ支持層を広げる原作も珍しいのではないだろうか?

 菅田将暉主演のフジテレビ系月曜ドラマ『ミステリと言う勿(なか)れ』の第2話が今夜21時から放送される。原作は「月刊フラワーズ」(小学館)で連載中の同名漫画。菅田が演じるのは思ったことを口にせずにはいられない大学生・久能整(くのう・ととのう)だ。第1話で、整は殺人事件の容疑者として疑いをかけられて取り調べを受けることになる。しかし整が淡々と無罪を主張し、事実をもとに導いた推論を述べていくにつれ、事件は思わぬ人が犯人だと明かされていく……というストーリーだった。

 単行本の販売数が累計1300万部を突破している原作の人気もあり、初回の世帯平均視聴率は13.6%(関東地区・ ビデオリサーチ調べ)と好スタートを切った『ミスなか』。キャスティングに関する是非はあるが、整のセリフやストーリー展開は漫画をほぼ忠実に再現しており、原作ファンにとってはひとまず安泰といった印象だろう。しかしドラマになったことで想像以上に視聴者、中でも子育て層の女性の心を掴んでいたのが、整の言葉に感化されていく警察署の巡査・池本(尾上松也)の“お悩み相談”シーンだった。

 妊娠した妻とケンカ中だということを見抜かれた池本は、整の「家のことは全部奥さんに任せきりですか?」という問いかけに「でも俺、ごみ捨てとかはしてるんすよ。少しは手伝ってくれてるって感謝してくれてもいいのになぁ」とボヤく。しかし実際は、まとめられたごみ袋をごみ捨て場まで運ぶだけ。整から、ごみ箱から回収して分別したり、排水口を掃除したり、ごみ袋の交換したりといった一連の作業が“ごみ捨て”であり、「そこまでが面倒」だと淡々と説明され、「奥さん妊娠してるんですよ? 体しんどいじゃないですか」と指摘された池本は黙り込んでしまうのだった。

 また、別の相談シーンでは、出産後の妻について「毎日ぴりぴりしてて、いっつも俺に当たってくんのよ。女は子どもを産むと変わるっていうじゃない? あれだよ、あれ」と話し、「俺だってなるべく育児に参加しようと思ってるんだよ」「おむつだって替えるしね。大なら替えないけど」と堂々と言い張る。その上で「ねえ、どうしたら嫁とうまくいくと思う?」と、またもや整に相談するのだ。

 ここでも池本は、子どもの成長に立ち会うことを親の“権利”ではなく、仕方なくする“義務”だと感じているのではと指摘される。「子どもを産んだら女性は変わると言いましたね。当たり前です。ちょっと目を離したら死んでしまう生き物を育てるんです。問題なのは、あなたが一緒に変わってないことです」「でもそれは強制されることではないので、池本さんの好きにしたらいいと思います。したことも、しなかったこともいずれ自分にかえってくるだけですから」と正論を突きつけられるのだ。

 悲しいかな、子どものいる多くの家庭にとって「あるある」なシチュエーションに、SNS上の妻たちはスタンディングオベーション。「旦那と見た。旦那は『すごい面白いけど刑事の家族とか育児の話のところはいらないな』うんうん分かるよ分かるよ、耳が痛いんだよね」「全世界の旦那は見たらいいと思う」など、“よくぞ言ってくれた”という声であふれている。原作を読了済の視聴者には、このシーンを意図して夫に見せたツワモノもいたよう。一方、夫としては何気なく見ていた月9ドラマに普段悪気なくやらかしている醜態を抉られ、さぞかし耳が痛かったことだろう。

 家事・育児に無関心な夫に一矢報いてくれた『ミスなか』に、心を掴まれた妻たちは多かったようだ。“ただ楽しく見て終わるドラマ”から頭ひとつ抜けた同作。今後も期待できる連ドラとなりそうだ。

■番組情報
月曜ドラマ『ミステリと言う勿れ』
フジテレビ系毎週月曜21時~
出演:菅田将暉、伊藤沙莉、尾上松也、門脇麦、白石麻衣、鈴木浩介、筒井道隆、遠藤憲一 ほか
音楽:Ken Arai
脚本:相沢友子
プロデュース:草ヶ谷大輔、熊谷理恵(大映テレビ)
演出:松山博昭、品田俊介、相沢秀幸
主題歌:King Gnu 「カメレオン」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
制作・著作:フジテレビ 第一制作部
公式サイト:fujitv.co.jp/mystery

東海林かな(しょうじ・かな)

東海林かな(しょうじ・かな)

福岡生まれ、福岡育ちのライター。純文学小説から少年マンガまで、とにかく二次元の物語が好き。趣味は、休日にドラマを一気見して原作と実写化を比べること。感情移入がひどく、ドラマ鑑賞中は登場人物以上に怒ったり泣いたりする。

最終更新:2022/01/17 12:00

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