『脱出おひとり島』セフンの超一途な恋に“応援モード”…筋肉ガチ相撲もあるよ！

全員で“セフン応援モード”の一体感

　しかし彼がデートに誘ったのは、ここでも変わらずジヨン。勝ち戦というだけではムン・セフンの心を揺らがせることはできなかったのだ。あまりにも一途で見返りを求めないその選択に、参加者全員までもが“セフン応援モード”になっていく、その一体感もアツい。

　こうして終盤に向け、どんどんと複雑になっていくおひとり島の恋模様。モテ女・ジアが誰を選んだか、一人相撲を続けるセフンの想いは成就するのか、その結末は実際に本編を観た者のみ知ることができる。

　ひとつ心残りに感じたことがあるとすれば、5話から登場する新メンバーが番組冒頭から参加していれば、また違った展開が見られたのではないかといったところだろう。
　途中から投入された3人の存在が番組にとって刺激になったことは先ほどに触れたとおりなのだが、それでも参加者から「最初からこの12人でいれば……」というようなコメントがあったとおり、途中参加の彼らがオリジナルメンバー9人の関係性に深くコミットするまで時間が足りていなかった点は、やはり残念に思わざるをえない。

　本番組のプロデューサーは「後半部に投入された3人にちょっと申し訳ない」とした上で、「Netflixでシーズン2ができるチャンスをいただけたらうれしい」と続編への期待を語っている（参考）。製作が実現した際には、シーズン1の魅力と不足点を踏まえた上で、よりパワーアップした内容になればと思う。

菅原S（編集者、ライター）

編集者、ライター。1990年生まれ。webメディア等で執筆。映画、ポップカルチャーを文化人類学的観点から考察する。

すがはらえす