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『関ジャム』サカナクション・山口一郎が明かす作詞のプロセスとデヴィッド・ボウイとの類似点

『関ジャム』サカナクション・山口一郎が明かす作詞のプロセスとデヴィッド・ボウイとの類似点の画像1
『関ジャム 完全燃SHOW』(テレビ朝日系)Twitter(@kanjam_tvasahi)より

 4月3日放送『関ジャム 完全燃SHOW』(テレビ朝日系)に、サカナクションの山口一郎が登場。サカナクション「新宝島」のMVやオンラインライブの演出を担当する映像ディレクターの田中裕介もゲスト出演した。山口が関ジャムにゲスト出演したのは、かれこれ4年ぶりである。

“進化するオンラインライブ”は生中継の必要があるのか?

 この4年の間に、サカナクションの周辺ではさまざまなものが進化した模様。まず、山口が報告したのは“進化するオンラインライブ”についてだった。

 コロナ禍に入り、オンラインライブがここまでたくさん見られるようになるとは思ってもいなかった。もっと良いテレビ、スピーカーにリニューアルしようかと筆者は考えているくらいだ。特に、サカナクションのオンラインライブを見ると、その思いは強くなる。コロナ禍により2020年の有観客ライブが延期となり、そのタイミングで彼らが開催した「光ONLINEライブ」ではMVとまるで遜色ないような演出、映像処理がリアルタイムで施されていた。事実、オンラインライブの映像がそのままMVになった例(嶋田久作がワイドショーの司会という設定の「ショック!」)もある。

 これらの試みを見ると、スゴいことをやっていると思う。ただ、その反面「生中継でやる意味があるのか?」という思いがよぎるのも事実。ましてや、オンラインライブはアーカイブで見るお客さんも多い。あと、何か新しいことをしようとしている意欲は伝わってくるが、表現したいものがなんなのかまだ我々は掴みきれずにいる……と言ったら酷だろうか?

 おそらく、同じことをしていたら山口は飽きてしまうのだろう。だから、やりたい放題やる。その積み重ねが、3月23日放送『FNS歌謡祭』(フジテレビ系)で行われた、伝説の金剛山ライブ(金剛山山頂で雪に打たれ、ルームランナーに乗りながら「月の椀」をパフォーマンスした)につながっているのかもしれない。

東京オリンピックばり? ライブ演出の予算がどんぶり勘定

 山口といえば、外せないのはお金の話である。サカナクションのライブには大掛かりな演出が不可欠で、そこには莫大な費用が発生する。「光ONLINEライブ」に関して言うと、当初は予算が3,000万円に設定されていたが、田中Dはなぜか演出に1億円以上かけたというのだ。昨年開催「アダプトONLINE」では、なんと3億円という額を投入した。

「そんなかかるとは、僕も思ってなかったんです(苦笑)」(田中)

 狂ったどんぶり勘定である。東京オリンピックじゃないんだから。山口がお金の話ばかりするようになるのも無理はない。果たして、サカナクションでこの大赤字をペイできるのか?

田中 「(ペイするためには)どうするかっていうことを考えていこうみたいな(苦笑)」
山口 「工夫するんですよね。リアルライブ(有観客ライブ)のほうでタワー(複数の空間を作った舞台セット)を使おうよとか、リアルライブの最終日で配信しようよとか」

「使おうよ」はいいが、ライブ日までに倉庫を借りなきゃいけないし、そこにも当然お金はかかる。松任谷由実はチケットが売り切れても赤字になると言われるほどのコンサートの豪華演出が有名だが、現代ではマネタイズするポイントが逆転した。音源ではなくライブでお金を回収する時代だ。「お金をかけるポイントを考えたほうがいいのでは?」と、そろそろ心配になってくる。あと、こんなに製作費や収支の話をするミュージシャンは山口の他にいない。

 昨年は予定していたソロツアーが延期となったため、山口の自宅からオンラインライブが配信された。そのときの演出もスゴかった。歌う山口の姿にゆらゆらとエフェクトがかかっていたのだ。浴室に水槽を置き、水槽越しにライブ映像が映るモニターを撮影する……という手法が取られたらしい。“音の変態”が山口なら、田中Dはさながら“映像の変態”である。たくさんの費用で実験的なことをさせてくれるので、映像班からするとサカナクションはいい仕事相手なのだろう。

 そして、もう1つ。サブスクによって、音のみだと作品が雑に扱われかねない時代が訪れた。だから、サカナクションは映像のほうへ寄っていったのかもしれない。

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